auアセットマネジメントさんが、こそっと運用を開始していたバランスファンドな投資信託。
これたぶんトワナナさんだけだと思う・・という前置き。
「かんたん」ってワードが名称に含まれていると「〇〇向けでーす」って、言われている気がしてカチンとくる。カルシウム不足でしょうか。ですよね。はい。牛乳飲みます。
今回は、auアセットマネジメントさんから運用開始されたバランスファンドが、どーみても楽天投信投資顧問さんの売れてないバランスファンドにしか見えないけれど、実際のところを調べるお話。
memo
グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20221227
基準価額:6,515円 / 前日比(円)-65円 / 前日比(%)-0.99% / 純資産総額71.91億円
日経平均:26,405.87円 / ドル円:132.93円
ダウ平均:33,203.93 / ナスダック総合指数:10,497.86 / S&P500指数:3,844.82
be careful
この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)
「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。
diary
auAMかんたん投資専用ファンドの設定日は2022年12月21日と書いてあるから、つい先日から運用を開始されたのかな。
シリーズ・ラインナップは全4種類。それぞれ株式と債券の比率が異なるバランスファンド。
ファンド名 | 株式比率(%) | 債券比率(%) |
---|---|---|
auAMかんたん投資専用ファンド(株式重視型) | 80 | 20 |
auAMかんたん投資専用ファンド(株式シフト型) | 60 | 40 |
auAMかんたん投資専用ファンド(債券シフト型) | 40 | 60 |
auAMかんたん投資専用ファンド(債券重視型) | 20 | 80 |
ほえー。なる程。これはあれだよね。その時に不足している資産を多く持つタイプを買い付ければ動的に資産のリバランスもできるという、使い勝手の良いバランスファンド。
いけいけの好景気であれば株式重視型で利益を取りにいったり、ちょっと景気が悪くなってきたなーって時には債券シフト型で守りを固めたり。
例えば、ええと。
1. 最初に株式重視型を100,000円分もっていて。
2. 暴落がキタ。
3. うわー、たいへんだー!で債券を増やしたいと思ったら。
4. 追加で債券重視型を100,000円分購入する
すると。
株式重視型(株式80,000円、債券20,000円)+債券重視型(株式20,000円、債券80,000円)
最初に保有していた株式重視型を売却せずに、株式50%+債券50%の状態にポートフォリオを組み替えできる。
このあと更に不景気に突入するようなら債券重視型を追加購入してもよいし、様子見で債券シフト型に積み立てを切り替えるのもよい。もちろん、株式が下落していることを狙って株式重視型を追加購入する手もあり。上昇相場になったら債券重視型を売却して利益確定するもあり。という感じかな。
むむー?それなら株式と債券で別々のファンドでよくない?という疑問ももちろんあって。
たぶんだけれど、債券ファンドが軒並み高額な信託報酬なことから想像すると、株式と混ぜることで信託報酬を下げる目的と、単体でみるとパフォーマンスが出ない(それはボラティリティが低いという1つの性能なのだけれど)部分を薄める意図があるのかなって。想像でしかないけれどね。はて。
で。
肝心の投資対象、ファンドの組み入れ資産はというと。
・主に投資信託証券へ投資
・実質的に日本を含む全世界の株式および投資適格債券へ分散投資を行う
・全世界株式の運用はFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動を目指す
・投資適格債券の運用はブルームバーグ・グローバル総合インデックスに連動を目指す
ん?どこかでみたような・・。
投資対象のファンドはこれ。
・Vanguard Total World Stock Index Fund ETF Shares
・Vanguard Total Bond Market Index Fund ETF Shares
・Vanguard Total International Bond Index Fund ETF Shares
後ろの「Shares」というワードが引っ掛かるけれど。個人向けと同じであれば。上から全世界株式のETF(ティッカーVT)、米国債券のETF(ティッカーBND)、米国外債券のETF(ティッカーBNDX)に見える。
まんま楽天・インデックス・バランス・ファンドじゃないかー!!
ちなみに、楽天・インデックス・バランス・ファンドも比率の異なる複数のファンドで構成されていて。そのラインナップはこちら。
ファンド名 | 株式比率(%) | 債券比率(%) |
---|---|---|
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) | 70 | 30 |
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型) | 50 | 50 |
楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型) | 30 | 70 |
構成比はちょっと違うんだよね。って、あれ?
楽天・インデックス・バランス・ファンドの目論見書を読んでみたのだけれど、これ、いつの間にか組み入れ資産が変ってない?当時の楽天・インデックス・バランス・ファンドは、auAMかんたん投資専用ファンドと同じように3つのETFを買い付けていたと記憶しているのだけれど・・。
今公式さんにある目論見書によると、株式部分はVTで同じ。でも債券部分のBNDとBNDXの代わりにバンガード・インベストメント・シリーズ・ピーエルシー バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド インスティテューショナル・プラス円ヘッジAccという(恐ろしく長い名前の)ものが使われている。
名前からしてもBNDがtotal bondでBNDXがinternational bondだったので、global bondという名前から想像して別物であっているのかな?
当時、BNDとBNDXを合体させた(だけ)のVanguard Total World Bond ETF(ティッカーBNDW)というETFもあって、これを使えばいいのにという話題もあった。ただ、例の如く手間賃が加算されている関係で個別に買い付けているのではないかともいわれていた。あと、BNDWは出たばっかりだったので運用面で懸念があったのかもと。
Bloombergのコメントによれば、例の恐ろしく名前の長いヤツはバンガード・インベストメント・シリーズのアイルランド籍のオープンエンド型の投資信託(たしかコレは一般的な投資信託のことだったはず)とのこと。つまり、世界債券の投資信託なのかも。中身はバンガード印の。ほえー、楽天の方は進化してたのかー。強いられてるんだなー。
債券重視型の目論見書の方には「2022年2月25日付で、経費率の見直しにより改定されました。」とあるから、今年の頭から変更されたのかな。
投資信託というと、上場投資信託(ETF)と比べて値が高い、ぼったくりに感じるかもだけれど。値を付ける側がぼったくっているだけなので、投資信託でも値を高くする必要はなく。上場していないからといってその投資信託がダメな子になっている部分があるわけではないと思う。
とすると。
やっぱり信託報酬とかも接戦か。こいつあー目が離せないぜー(ごくり。
auアセットマネジメントVS楽天投信投資顧問!うっきうきで目論見書を見比べてみたら、争いにさえなっていなかった・・。
ま、まぁ、auアセットマネジメントさん的には、バンガードのETFを使ったファンドをこれから育てていきたいってところなのかも。今後に期待ということで。
おつかれさまでした。