資産の守りを固める方法はいくつかあって。その代表的なものが相関しない異なるアセット同士をバランスよく持つ方法。
その場合、株式1に対して債券3など、ボラティリティの高いアセットに対し、ボラティリティの低いアセットは多く持つ必要がある。結果として、バランスが取れる代わりにリターンに貢献するアセットの量が少なくなってしまう。つまり、パフォーマンスが犠牲になる。
守りたいからといって、リターンを捨てたいわけじゃないのに。
アセットに頼らないいくつかの方法の中に、景気循環に合わせて有望な投資対象に切り替える方法がある。
今回の記事は無駄に話が長いので、お忙しい方はスルーして下さいな。代わりにチョコレートでもぼりぼり食うとハッピーになるよ。
memo
グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20221201
基準価額:7,335円 / 前日比(円)+51円 / 前日比(%)+0.7% / 純資産総額75.75億円
日経平均:27,968.99円 / ドル円:139.64円
ダウ平均:33,643.21 / ナスダック総合指数:10,994.72 / S&P500指数:3,945.30
be careful
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「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。
diary
先ほど書きそびれたのだけれど。相関しない異なるアセット同士をバランスよく持つ方法では、パフォーマンスが犠牲になる問題のお話。この問題を先物を使うことで資産全体の比率を上げて解決しようとしたのが、グローバル3倍3分法ファンドに始まるシリーズ・ファンド。
以上、ステマでした。
ええと、景気循環に合わせて有望な投資対象に切り替える方法。そういった考えの戦略は古くからあって。まずは基本的なことの整理から。
・景気とは、経済活動の動向(活発さ)を指すもの
・景気は長期的に上昇と下降を繰り返す傾向があり、これを景気循環という
・景気循環とは、経済の活動水準が循環的に変動すること
・景気の変動には「傾向(すう勢)変動」「循環変動」「季節変動」「不規則(偶発)変動」がある
・景気循環には局面を「拡大・後退」の2つに分けるものと、「回復・好況・後退・不況」の4つに分けるものがある
・景気の変化に合わせ、有望な投資対象を切り替える戦略をセクターローテーションという
なるほろ。景気には変動と局面という要素があることがわかった。でも肝心の景気ってどうやって判断するのだろうというと、こんな感じみたい。
・景気は国全体の「ひと・もの・かね」で構成される
・ひとを測る指標として「失業率・有効求人倍率・毎月勤労統計調査(給与額)」がある
・ものを測る指標として「国内総生産(GDP)・鉱工業生産(製造業)・第三次産業活動指標(サービス・小売り)」がある
・かねを測る指標として「金利(長短・定期預金・住宅ローン)・通貨供給量(現金・預金などの合計)・物価統計(消費者物価指数・企業物価指数)」がある
経済番組や金融情報などで見聞きする情報がチラりと見え隠れ。それぞれを深堀すると経済警察がきて逮捕されちゃうからここまで。景気を測るには国全体の「ひと」「もの」「かね」を数字化して捉えるんだーくらいで。
あとはそうか、景気は国を指しているので何処の国の話をしているのかも重要なこと。
ここで景気循環に合わせて有望な投資対象に切り替える方法に話題を戻して。そろそろお名前の長さが気になってきたりするので、「景気の変化に合わせ、有望な投資対象を切り替える戦略をセクターローテーションという」あたりのお言葉に従い、セクターローテーションとの呼び方に置き換えていく。
目的は、セクターローテーションという戦略で投資対象を切り替えるよ!ということ。
うーんと。セクターローテーションなどのワードで調べると、大体は景気循環局面を4つに分けることが多いようなので、景気局面は4つで。
ようは、「回復・好況・後退・不況」の4つ景気局面ごとに有望な投資対象が異なる為、それを先回りしていけば一定のリターンは狙えるよね!という考え方なのだと思う。
景気局面ごとにどんな投資対象が有望なのかというと、こんな感じだそうな。
景気局面 | 有望な投資対象となる産業 |
---|---|
回復 | 金融・情報技術・不動産 |
好況 | 一般消費財・素材・資本財 |
後退 | エネルギー |
不況 | 生活必需品・ヘルスケア・情報通信・公共事業 |
例えば国内の景気局面って、今はどこなのだろうって考えてみる。と、意外と難しかったり。
コロナ過が不況だと思うから、2021年は回復局面。いやでもリセッションくるくる言われていて。だとしたら後退局面?むー。循環は逆方向には行かなそうだから、好況に向かっていると考えるのがよいのかな。本当に?食料品が20%とか30%値上がりして。来年から光熱費も20%や30%上がるって言われていて、給与は上がる素振りも無い現状って好況なの?
ああもう、わからない。(←あたまわるい。
景気後退の初期では物価上昇と債券利回りの逆イールドが起きるから・・。ん?米国がそれだ。で、インフレを抑えると物価が下がるので不況局面。すると米国は今、後退局面だ。でもそれだと金利の恩恵を受ける金融と局面が合わないような。だって、次は不況局面になるから回復局面の金融のターンはまだ先。
とりあえず国内はおいておいて。米国にしぼってもう一回整理。
少し前は金融緩和で情報技術は上がっていた。不動産はコロナのせいで落ちていたけれど、そういえば家賃がとんでもなく値上がりしているって話も聞いた。
賃金の上昇が話題に上るあたりで、インフレというワードが使われるようになってきて。ガソリンの値上りが叫ばれたのはロシアが侵略戦争を始めたころ?確か米国は自国で石油を掘れるのだけれど、環境問題に配慮して量を減らしているから影響を受けたのだっけ。そしてエネルギー価格がどんどん上がった。
中国のゼロ・コロナ政策も一時期は収まっていたから、サプライチェーンの供給が戻りつつあるとか言われていた時期もあって。モノ余りは景気後退の入り口と言われるとか。今はまた問題になってきているそうだけれど。中国の問題はそこではないのかな。政治的であったり、不動産的にであったり。
こうやってみると、米国の現在の景気局面に関しては、何か1つの要因だけのせいでもない気がする。
ええと。戦争とかは不規則変動にあたるように思えるけれど。周期変動をまとめると以下。
名称 | 説明 |
---|---|
傾向変動 | 長期にわたる持続的な変化 |
循環変動 | 一定の周期でなく、3~15年ほどで周期的に繰り返す変化 |
季節変動 | 1年で繰り返す変化 |
不規則変動 | その他(傾向・循環・季節いずれでもない)の要因のよる変化 |
コロナのパンデミックは不規則変動で。その中で行われた金融緩和は、不況を無理やり回復局面へ引き上げる為の市場介入だから不規則変動。緩和を終わらせるための金融引き締めは、たぶん周期的な変動。景気の揺り戻しだと思うので循環変動。
コロナ規制政策(ロックダウンや移動制限など)の影響でサプライチェーンの供給減速は不規則変動。それにタイミングを合わせて開始された戦争の影響で、食料とエネルギーの供給が滞ってインフレが加速したのも不規則変動。かな。
えーっと、殆ど不規則変動にならない?
うーんうーん。人的要因で不規則変動が景気局面を動かしてしまう。次の景気局面がわからないのであれば、セクターローテーションを使って投資先の切り替えを行うのは難しくないかな。投資先の切り替えって言ってみれば売り買いが発生するわけだし。
今は高金利を期待して金融業が賑わっているようだけれど、これは回復局面を期待している。例えば銀行の連鎖倒産とか起きたら金融業の賑わいはそれでも続くのかな?これも不規則変動で、一気に不況になるような気がする。
つまり、今の時点での景気局面から未来の景気局面を予想することはできる。けれど不規則変動が起きた場合、予想していた景気局面が変わってしまう。セクターローテーションでは資産を守れない。
パート2につづく。