ディフェンシブでもS&P500に負けないポートフォリオをセクターETFで作る。(パート2)

FIVE SECTOR PORTFOLIO

前回までのトワナナさん。

景気の変化に合わせ、有望な投資対象を切り替える戦略をセクターローテーションという。今の時点での景気局面から未来の景気局面を予想することはできる。けれど不規則変動が起きた場合、予想していた景気局面が変わってしまう。セクターローテーションでは資産を守れない。

がっでいむ、おそろしーっど!

守れないことが分かったところで。もいっかい考える。

今回の記事も無駄に話が長いので、お忙しい方はスルーして下さいな。代わりにポテチでもばりんばりん食うとハッピーになるよ。

memo

グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20221202
基準価額:7,754円 / 前日比(円)+262円 / 前日比(%)+3.5% / 純資産総額80.52億円

日経平均:27,777.90円 / ドル円:135.24円

ダウ平均:34,099.88 / ナスダック総合指数:11,319.55 / S&P500指数:4,028.22

be careful

この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)

「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。

diary

前回の予習をしたい元気な方はこちらの記事。空腹の方や異世界転生を検討されている方、嫁が画面から出てこなくてお困りの方は日を改めて閲覧ください。

まずは整理。資産を守る方法としてトワナナさんはこの2つを考えた。

てい。

名称手段メリットデメリットリターンリスク
マルチ・アセット・アロケーション相関しない異なるアセット同士をバランスよく持つアセット毎の価格のバラ付きをなめすことができるボラティリティの高いアセットに対し、低いアセットの量を増やす必要があり、全体のパフォーマンスを絞る形になる
セクターローテーション景気の変化に合わせ、有望な投資対象を切り替える上昇が見込める対象を保有し、下落する対象を手放すことで常に利益を追える景気の変化は予想によって決めるため、予想が外れた場合に大きな損失を被ることになる
資産防衛戦略の比較一覧

うーん。どっちもどっち。これもう2つの戦略を並行すればいいのかもって。いやそれこそ並行するならいっそ、混ぜてしまうとか。

たとえば。そう。

景気循環に対応した産業の株式を分散して保有。予想はせず、予めどの景気局面になってもよいようにポートフォリオを構築する。

セクターローテーションを、ローテーションせずに全部持つ!(←あたまわるそう。

当然、景気を予想し資産のすべてを次の景気局面に割り当てる場合に比べ、パフォーマンスは落ちてしまう。けれど予想を外して大きく失敗するリスクは無く。景気が循環をするのであれば、比率を固定することでドル・コスト平均法とも相性がよい気がする。

名前を付けるとしたら、マルチ・セクター・アロケーション?はてな。

さっきの表に追加するとこんな感じ。

名称手段メリットデメリットリターンリスク
マルチ・セクター・アロケーション景気局面に対応する投資対象をバランスよく持つ予想をせず、景気局面にあった産業の株式でリターンを狙える株式の下落を株式の上昇で補う形になるため、株式の全面安では値の持ち直しに時間がかかる
資産防衛戦略の比較追加分

実はダウ・ジョーンズ工業株価平均と近い考え方だよね。たぶん。トワナナさんダウ平均スキ。毎日びよいんびよいん動くところとか、意味なく分散数を自慢しないところとか。ちょっと工業系に寄り過ぎていて新しい産業をカバーしきれていないのが残念だけれど。

次は組み立て。

ダウ・ジョーンズ工業株価平均のように有望な個別株を選んでもよいのだけれど、流石にトワナナさんには無理なので。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスさんにお願いしてしまう。

あるのだ。産業に特化したETF。セクターETFが。


こほん。

まずセクターの定義に関して。S&P500のセレクト・セクター指数というものがあって。簡単にまとめるとこう。

・全S&P500指数構成銘柄は計11のセレクト・セクター指数のいずれかに含まれる
・流動性が高く、大きな経済のセグメントの動きを反映するように設計
・各銘柄はGICSによって分類
・指数の十分な分散を目的とし、各銘柄の構成比率にはキャップが設けられる

つまりS&P500の銘柄はセレクト・セクターに分類することができるよ、代表的な区分けをしてあるよということみたい。

合計11のセレクト・セクターの概要はこんな感じ。

名称説明
コミュニケーション
サービス
インターネットや固定または移動体通信などを通じ、ネットワーク上で提供される「情報・広告・娯楽・ニュース」などのコンテンツを提供する企業。
一般消費財景気動向による影響を受けやすい「自動車、家庭用耐久財、レジャー用品、繊維・アパレル」等の企業。
ホテル、レストラン、レジャー設備、小売業などのサービス業も含まれる。
生活必需品景気動向による影響を受けにくい「食品・飲料・タバコの製造販売・耐久財以外の家庭用品・パーソナル用品の製造」等の企業。
食品や医薬品の小売業者も含まれる。
エネルギー石油・ガス、石炭、消耗燃料の探査および開発、精製、販売、貯蔵、輸送に従事する企業。
石油・ガス関連の設備やサービス提供を行う企業も含む。
金融銀行及び地方銀行、各種金融サービス、保険、モーゲージREITなどのプロバイダー等が含まれる。
ヘルスケアヘルスケアに関するプロバイダーやテクノロジー、サービス、機器、用品の製造・販売する企業。
医薬品会社やバイオテクノロジー等も含まれる。
資本財
サービス
建設関連製品、電気設備・機械、航空宇宙・防衛などの資本財を扱う企業が含まれる。
建設・土木、印刷、環境サービス、人事・雇用、調査・コンサルティング、運輸サービス等の商業サービス・プロバイダーも含む。
情報技術ソフトウェアや情報技術、データ処理(インターネット関連サービス、ホームエンターテイメントは除く)を提供する企業。
通信機器、コンピューター、電子機器、半導体等のハードウェアの製造・販売業者も含む。
素材化学品、建設資材、ガラス容器、紙製品、林産品、関連する包装製品を製造する企業。
金属・鉱業会社(鋼鉄メーカーを含む)等が含まれる。
不動産不動産の管理や開発活動、エクイティ不動産投資信託(REIT)(モーゲージREITは含まない)を含む企業。
公益事業電力、ガス、水道などの公益事業に従事している企業。
独立系発電事業者、エネルギー販売業者、再生可能資源での電力生成・販売を行う企業も含む。
セレクト・セクターの説明一覧

微妙に「これは除く」みたいなのが入ってるんだね。概念でまとめてあるというよりは、カテゴリーでポリシーを持っているのかも。あまり特定のセクターに企業が集中しないようにとか。そいえば昔はGoogleさんとFacebookさんが情報技術セクターにいたような気がする。

んー。ビックテックの話題が出たので小話。ビックテックと株式会社イーロンがそれぞれどのセクターにいるかというとこんな感じ。

名前所属セクター補足
Amazon一般消費財実店舗以外に通信販売も含まれる関係とか
Apple情報技術ハードとセットなので順当な気はするよね
Google(Alphabet)情報通信インターネット企業なので島流し
Meta Platforms情報通信今後メタバースで移動もあり得るかな?
Microsoft情報技術ソフトウェア面でココなのだと思う
Tesla一般消費財車系ならあってるけど資本財に足が出てる
ビックテックと株式会社イーロンの所属セクター一覧

Amazonは収益の柱がクラウドになっているそうなので、その内に情報技術か情報通信に移動もありそう。でも、どちらのセクターも他のビックテックが収まってるから、うーん。このまま知らんふりして通販業者扱いで逃げるのかなぁ・・とか。実店舗も始めたんだっけ。


というわけで。たのしいチャートのお時間。

流石に手元ではETFを12個使った比較はできないので、セクターを均等に保有するSS&Cアルプス・アドバイザーズ社のALPS Equal Sector Weight ETF(ティッカーEQL)を利用する。

EQLのポートフォリオにはセクターETFが使われており、元祖セクターETFの運用を行うステート・ストリート社のETFで構成されている。(アルプスさんはダウの犬戦略を実現するALPS Sector Dividend Dogs ETF(ティッカーSDOG)とかも作ってるステキ会社。)

S&P500にはステート・ストリート社のSPDR S&P500 ETF(ティッカーSPY)、あとは最近お気に入りのインベスコ社さんのS&P500配当貴族、ProShares S&P 500 Dividend Aristocrats ETF(ティッカーNOBL)。

この3つで比較してみる。

この記事で掲載しているスクリーンショット画像はSilicon Cloud Technologies社Portfolio Visualizerの画面をキャプチャしたものです。

ででん。

EQLとSPYとNOBLのchart比較

ぎゃー!!またこのパターンかー!!

そ、想像よりは頑張ってる?・・汗。ええと、SPYがいちばんボラティリティが高く、それに比例して成績はいちばんよい感じ。

この3つの比較で面白いというか、優秀なのはNOBLで。BestYearがいちばん低いのに2番手に付けてる。その理由はおそらく、MaxDrawdownやWorstYearも同じくいちばん低いこと。

つまり、NOBLは値を落とさないという地味なことを続けることでEQLに勝つ成績を残している。BestYearはEQLに負けているのに。

ううーん。

EQLの成績不振、恐らくは国内の〇資産均等なんたらとかいう(ピー)なファンドと同じ。

パート3につづく。

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