前回の記事でNASDAQ100均等加重指数のことを調べてみようかなって思い立ち、まずはNASDAQ100指数から調べてみた。そいで調べてみた結果があまりにアレ過ぎて。毎晩8時間以上寝込んで健康障害の危機に瀕したところから再開。
アレはないよね・・。
スゴクもやもやしてしまったのだけれど、よくよく考えてみたらNASDAQ公式は何も悪くないわけで。もしかしたらDirexion社さんも思うところがあって均等加重指数の方を採用したETFを作られたのかもしれない。
今回は、NASDAQ100均等加重指数を調べる会パート2、今度は戦争だ!みたいなお話。
memo
グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20230225
基準価額:6,783円 / 前日比(円)+98円 / 前日比(%)+1.47% / 純資産総額83.02億円
日経平均:27,453.48円 / ドル円:135.33円
ダウ平均:32,770.09 / ナスダック総合指数:11,370.83 / S&P500指数:3,959.58
be careful
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「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。
diary
NASDAQ100指数って、そんなにぐったりする内容だったっけ?という予習が必要な方はこちらの記事をお納めください。(Wikipediaで予習済み!という方は学習先を間違っているので公式のドキュメントを読まれることをオススメ。)
さて今回は、いきなりNASDAQ100均等加重指数に突撃する。
うおーうおー!
えーっと、公式にドキュメントあるかな・・。(ごそごそ。
・・・。
・・・。
ぐったりーぬ・・。何かこう、あるべきところ感がズレているというか、見つからないんだよネ。NASDAQのドキュメントって。とりあえず見つけてきたけれど。
そんなグッタリーヌ侯爵からの有難いお言葉。
NASDAQ均等加重とは。
・NASDAQ100の均等加重バージョン
・NASDAQに上場している非金融企業100社のパフォーマンス測定を目的として設計
・企業の設定はNASDAQ100の方法論を用いる
・構成銘柄のウェイト付けには均等加重を用いる
考えてみれば「そうだよね」という内容がつらつらと続く。基本はNASDAQ100に準ずるで殆ど説明ができるみたい。前回の記事でちゃんと勉強したのでオッケーだ。
ウェイト周りは少し説明があった。
構成銘柄のウェイト付けプロセス。
・インデックス内全ての銘柄に市場価値が割り当てられるよう四半期ごとに再調整
・複数の証券で代表される企業の場合、それぞれ均等に配分される
・インデックス割当ては、インデックス市場価格を証券の最終販売価格で割る
この辺りも均等加重というだけあって均等で求められると書かれている。
おしまい。
・・・。
・・・。
というのもアレなので、ちょっと面白い数字が多いDirexion NASDAQ-100 Equal Weighted Index Shares(ティッカーQQQE)の方に話題を移す。
Direxion社のノン・レバレッジETFシリーズのQQQEって、こんなETF。
Direxion NASDAQ-100 Equal Weighted Index Sharesとは。
・時価総額加重でなく、各構成銘柄の比率は1.00%からスタートする
・指数は毎年12月に見直し調整がされる(いつでも差し替えがされる可能性あり)
・リバランスは3・6・9・12月の四半期ごとに行われる
次はセクターウェイトの比較。ここからの情報は2022年12月31日現在のもの。
セクター | NASDAQ100 指数(%) | NASDAQ100 均等加重指数(%) | 差分(%) |
---|---|---|---|
情報技術 | 49.78 | 38.38 | ▲11.40 |
情報通信 | 16.05 | 10.25 | ▲5.80 |
一般消費財 | 14.28 | 15.78 | 1.51 |
ヘルスケア | 7.28 | 13.13 | 5.85 |
生活必需品 | 6.68 | 7.11 | 0.43 |
資本財 | 4.00 | 9.16 | 5.16 |
公共 | 1.45 | 4.09 | 2.64 |
エネルギー | 0.49 | 2.10 | 1.61 |
均等加重でも大分セクターに偏りは出ているのに、NASDAQ100指数の方はやりすぎだろうというくらい偏ってるのが見て取れる。
次はパフォーマンス。
項目 | 1ヵ月 | 3ヵ月 | 年初来 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
QQQE (NAV) | ▲6.57 | 6.23 | ▲24.48 | ▲24.48 | 7.05 | 9.68 | 13.95 | 12.68 |
QQQE (Close Mkt) | ▲6.46 | 6.37 | ▲24.46 | ▲24.46 | 7.09 | 9.65 | 14.20 | 12.68 |
NASDAQ100 均等加重指数 | ▲6.57 | 6.29 | ▲24.31 | ▲24.31 | 7.40 | 10.05 | 14.37 | 13.13 |
NASDAQ100 指数 | ▲9.01 | ▲0.04 | ▲32.38 | ▲32.38 | 8.68 | 12.34 | 16.44 | 14.97 |
QQQEの運用は2012年3月21日からと書かれている。
この数値の違いをどう捉えるかはそれぞれだと思うけれど、先のセクターの偏りが数字に出ているような気がするかも。特に直近の数字的な開き。
後忘れてはいけないのが。ここ10年の比較だった場合、2008年のリーマンショックを含んでいないため、そういう数字になっているということ。
設定来で1.81%のパフォーマンスの違い。・・ふむり。
次は組み入れ上位10企業。
企業名 | ティッカー | NASDAQ100 指数(%) | NASDAQ100 均等加重指数(%) |
---|---|---|---|
Microsoft | MSFT | 12.59 | 1.00 |
Apple | AAPL | 11.76 | 1.00 |
Amazon.com | AMZN | 6.06 | 1.00 |
Alphabet Class C | GOOG | 3.82 | 1.00 |
Alphabet Class A | GOOGL | 3.80 | 1.00 |
NVIDIA | NVDA | 3.30 | 1.00 |
Tesla | TSLA | 2.72 | 1.00 |
Meta Platforms | META | 2.48 | 1.00 |
Pepsi | PEP | 2.28 | 1.00 |
Broadcom Limited | AVGO | 2.08 | 1.00 |
これ均等加重の資料に必要なのだろうかという謎のアピール表。
上位があれば下位もあったりする。
企業名 | ティッカー | NASDAQ100 指数(%) | NASDAQ100 均等加重指数(%) |
---|---|---|---|
Sirius XM | SIRI | 0.21 | 1.00 |
Ebay | EBAY | 0.21 | 1.00 |
Datadog Class A | DDOG | 0.20 | 1.00 |
Ansys | ANSS | 0.19 | 1.00 |
Atlassian Corporation Class A | TEAM | 0.18 | 1.00 |
Rivian Automotive Class A | RIVN | 0.15 | 1.00 |
Zoom Video Communications | ZM | 0.15 | 1.00 |
Align Technology | ALGN | 0.15 | 1.00 |
Zscaler | ZS | 0.15 | 1.00 |
Lucid Group | LCID | 0.11 | 1.00 |
あれ?AtlassianってJudeのところ?んー。ホームページをみる限り、Atlasが製品に入っているから正解みたい。JIRAとConfluenceもここだったのか・・。いろいろ言いたいこと(主にクレーム)があるけれど、やめておこう。
ぷしー。
あとええと、ちょっとお名前が気になったSirius XMってなんだろって調べてみると、衛星通信を使ったラジオを運営する企業らしい。おおおお、ちょっとスゴイ。
で。
Zoomは・・。この位置まで落ちてたんだネ。あねごー、Zoom無理っぽいー涙。
・・・。
比較する必要性はないけれど、これはこれで面白かったのでいいやみたいな。うん、Direxionいいぞ、もっとやれ。
次は年ごとのリターン比較。
年 | NASDAQ100 指数(%) | NASDAQ100 均等加重指数(%) |
2012 | 18.35 | 15.45 |
2013 | 36.92 | 40.99 |
2014 | 19.40 | 19.84 |
2015 | 9.75 | 2.89 |
2016 | 6.90 | 7.28 |
2017 | 32.64 | 26.43 |
2018 | ▲0.31 | ▲4.96 |
2019 | 39.11 | 36.30 |
2020 | 48.88 | 38.19 |
2021 | 27.51 | 18.45 |
2022 | ▲32.46 | ▲24.37 |
んーと、これをみる限りはNASDAQ100の方が成績はよさそうに見える。
さて。
ということで、最後はたのしいチャート比較で締めくくり。
銘柄はこの3つ。
・SPDR S&P500 ETF(ティッカーSPY)
・Invesco QQQ Trust Series 1(ティッカーQQQ)
・Direxion NASDAQ-100 Equal Weighted Index Shares(ティッカーQQQE)
上からS&P500指数連動、NASDAQ100指数連動、NASDAQ100均等加重連動のETF。これをチャート比較してみヨーカドー。
※この記事で掲載しているスクリーンショット画像はSilicon Cloud Technologies社Portfolio Visualizerの画面をキャプチャしたものです。
ででん。

これは2013年から、2023年の間の比較。
QQQがいちばん成績がよくて、次にQQQE、最後尾がSPY。これをみたらNASDAQ100スゴイ!ってなる。うん、わかる。
でもってこれ。

QQQEは比較的新しいETFなので、チャートからQQQEを外してみると、2000年からの比較ができるようになる。いわゆるリーマンショックを含んだ期間。
SPYの方がQQQよりも成績がよくなる。
長期運用では別の景色が見えてくるというわかり易い例だけれど、んー。だとしたら、QQQEは運用を続けていったらどうなるのかな?
ちょっと、たのしみ。
QQQEは残念ながら日本の証券会社では取り扱いがないくて。でも、Direxion社のETFは既に日本の証券会社で40種以上取り扱いがあるから、リクエストを送り続ければいつか取り扱いされる可能性はあるかも?(S&P500の均等加重ETFは日本の証券会社でも取り扱いあるしネ。)
おつかれさまでした。