先日、マネックス証券から「金融庁公表調査でON COMPASSが3年・5年リターンの1位を獲得」との自慢メールが届く。んー。それってなんじゃらほい?
公式サイトでもう少し情報を拾ってみると、どうもファンドラップの費用控除後の平均リターンが優秀だったということらしい。たぶん、ラッパーのコンテストで優勝したよみたいな理解で大体あってる。ちぇけら。
ちなみにON COMPASSというのは、マネックス証券が提供する投資一任型ロボアドバイザーサービスのことで。
えー、ロボアドバイザーとかファンドラップとかって、情弱からお金を騙し取る悪なんでしょー?善意のインフルエンサーが言ってたよー。そんな商品買わずに信託報酬が安い全世界株式のインデックスだけ買っていればいいんだよー。みんなそうしてるしー。
・・・。
今回は、ON COMPASSって実際どうなのさーって。たぶん、そんな感じのお話。
Memo
グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20230504
基準価額:7,549円 / 前日比(円)-118円 / 前日比(%)-1.54% / 純資産総額101.58億円
項目 | 通貨ペア | 価格 | 52週範囲 |
---|---|---|---|
ドル円 | USD/JPY | 134.7610(JPY) | 126.3920 – 151.9370 |
ビットコイン | BTC/USD | 29,195.98(USD) | 15,599.05 – 39,789.28 |
イーサリアム | ETH/USD | 1,906.33(USD) | 896.11 – 2,948.96 |
リップル | XRP/USD | 0.460909(USD) | 0.290579 – 0.655037 |
ステラルーメン | XLM/USD | 0.093496(USD) | 0.070841 – 0.187388 |
※為替はそこまでご利用が無いので、暗号通貨も混ぜています。
項目 | 指数 | 数値 | 52週範囲 |
---|---|---|---|
米国株式 | CRSP US Total Market Index | 2,937.44 | 2,590.36 – 3,145.23 |
S&P500 | S&P500 Index | 4,090.75 | 3,491.58 – 4,325.28 |
NASDAQ | NASDAQ Composite Index | 12,025.33 | 10,088.83 – 13,181.09 |
英国株式 | FTSE 100 Index | 7,736.08 | 6,707.62 – 8,047.06 |
独国株式 | DAX Index | 15,682.21 | 11,862.84 – 16,011.56 |
日本株式 | TOPIX Index | 2,075.53 | 1,808.77 – 2,084.16 |
※ETFにするとマーケットプライスになるので、指数で扱えるものは指数でメモしています。
項目 | ETF | 価格 (USD) | 52週範囲 (USD) |
---|---|---|---|
先進国株式 (除く米国) | Vanguard Developed Markets Index Fund ETF Ticker:VEA | 45.92 | 35.42 – 46.57 |
新興国株式 | Vanguard Emerging Markets Stock Index Fund ETF Ticker:VWO | 39.68 | 34.88 – 44.29 |
米国短期国債 | SPDR Portfolio Short Term Treasury ETF Ticker:SPTS | 29.24 | 28.63 – 29.72 |
米国中期国債 | SPDR Portfolio Intermediate Term Treasury ETF Ticker:SPTI | 29.23 | 27.55 – 30.10 |
米国長期国債 | SPDR Portfolio Long Term Treasury ETF Ticker:SPTL | 30.93 | 26.87 – 34.71 |
金 | SPDR Gold Shares Ticker:GLD | 189.11 | 150.57 – 190.41 |
コモディティ | iShares S&P GSCI Commodity-Indexed Trust ETF Ticker:GSG | 18.69 | 18.65 – 26.49 |
※こちらは情報の扱いが難しいため、数字の取り易いETFでメモしています。
Be careful
この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)
「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。
What is On Compass?
ここでロボアドバイザーに関してどーたらこーたら書くよりは、スクリーンショットとか見ながら感想をコメントした方がたのしげな気もしたので、今回はざざーっとスクリーンショットを並べてみるよ。
※この記事で掲載しているスクリーンショット画像はマネックス証券ホームページの画面をキャプチャしたものです。

最初はMONEX VIEWの画面上でのファンド評価。扱いは投資信託になっているようなので、投資信託として見ることもできる。
日付が経っていて忘れていたのだけれど、トワナナさんはコロナ渦ではじめてたみたい。日付を見ると2020年5月から開始になっている。
元々証券口座を複数持っていて、その中で積み立て投資とかしている口座はあまりなかったような気もする。たぶん、楽天証券さんがメインだったのかな。当時のSBI証券さんは不祥事ばかり起こしてるイメージだったし。(そういった情報がネットから消えているところをみると、ネット工作部隊は優秀なのだろうなと思う。)
で。マネックス証券さんにそこまで思い入れもなく、IPOの枠をくれないケチんぼくらいの感想だった。マネックス証券さんは公平当選だからケチんぼという訳ではなくて、公平にハズレていただけだと思うけれど。
・・・。
当選くれないのだから同じか。
けちー。
積み立て額は最初3,000円から初めて、コロナでの下落が酷かったので5,000円に増額。その後落ち着いてきたような気がしたので2,000円でだらだら続けている。
ファンド名のMSV内外ETF資産配分ファンド(Hコース)というのは、前身のサービスがMONEX・SAISON・VANGUARDの3社の合同サービスだったことから頭文字をとってMSV。たしか。
時期的にバンガードの日本撤退の前後でマネックス・アセットマネジメントが引き取って運用を続けている感じだったような記憶。(むかしは3社で運用→今はマネックスが運用、みたいな感じ。)
内外ETFというのは国内外という意味で、全世界を対象にしていますよという意味。ETFとついているようにファンドはETFで組み立てている。バンガード社が絡んでいることからも想像できるように、主体はバンガード社のETF。
おしりのHコースというのは大人向けなサービスではなくて、アルファベット順で8番目のコースという意味。(あれ?大人向けなサービスであっているのか。未成年は単独で契約できない気がする。)
パフォーマンスは2023年5月現在でプラス17%。この数字は経費を抜いたあとなので、時期を考えれば十分な成績だと思う。

これはON COMPASSのサービスのトップページ。
恐らくサービスが別サーバーで動いている関係なのか、マネックス証券公式から遷移するとUIが切り替わる。横に間延びするレイアウトと、縦方向に無駄に引き延ばした情報あたりから、どちらかというとスマホ向けに設計されている気がする。
トワナナさんは、スマホでこの手のサイトを見ないので詳しくはわからないけれど。
スクリーンショットにも文字が入っているけれど、運用プランは3つまで作れる。この運用プランというのが1つのポートフォリオになっていて。目的別に積み立て額や目標額を設定し、プランを切り替えられる設計になっている。ちょっと面白い特徴。
例えば少し先の旅行のための積み立てを行ったり、老後の資金の積み立てを行ったり、住居の修繕費用を積み立てるなんて感じなのかな?それぞれ分けて管理できるので使うお金と、残すお金と管理がわけられてよさげ。トワナナさんは1コしか運用していないけれど。
右にある目標達成確率というゲージが実はいまひとつわからない。たぶん、目標額までの達成率ではなくて、順調度合い?8割くらい、そこそこうまくいってる的な数字に思える。確かトワナナさんは目標額を700,000円にしていたかな。
そう。
ON COMPASSも他のロボアドバイザーと同じで最初に質問がいくつかあって。それに期間、目標額を設定して「実現可能であれば」ポートフォリオが完成する仕組みになっている。
そう、実現可能であれば・・。
今は大分緩和されたのかな。
今は、というのは。昔はすごく厳しくて。どう数字を入れても「実現可能な設定にしろやぼけー」って怒られてポートフォリオが完成せず、サービスがはじまらないという鬼のような作りだった記憶。(それはサービスとしてどうなのだろう・・と。中のひとたちが誰も突っ込まなかったのか当時は疑問だった。だから緩和されたのかもだけれど。)
今は月1,000円から開始できるようになっていて。これもサービス当初はもう1桁お高い設定だったはず。歴史を感じる・・。しみじみ。
さて次。

左側2つの画面は契約系なので飛ばして。これは、どのくらいリターンがありそうかのシミュレーション画面。もしかしたら目標達成確率のゲージはここで使えばよいのかな?
むー?目標達成確率79%ということは。
・・・。
これ、どうみればいいのさ・・汗。
目標金額が700,00円で、目標達成確率が79%。80%の確率で699,000円になるだから。えーっと。ざっくりと、80%の確率が79%とということ?
80×0.79 = 63.2
目標金額に到達する可能性は63%くらい。かな。
低くない?うへー。
まぁでも、今は世界中でインフレを抑えるために金利を上げている最中だし。きびしい経済環境と理解すればそれなりの数字とも。
つぎー。

アイコンの文字が潰れてしまっているけれど、運用戦略の資産クラス別画面。
じつはトワナナさん、サービス開始時の最初の質問に答えて提案されたプランを蹴って、じぶんでマックス・リスクの「もっとも積極型」にした。
これはトワナナさんの考えなので正しいとは言えないのだけれど、ロボアドバイザーで保守型にするのは効率が悪いと考えていて。(でもどー質問に答えても保守的なのにされるのよ・・。)
理由は、ロボアドバイザーは比較的経費というか手数料が高いので、保守的なポートフォリオで運用すると経費負けしてしまう気がして。つまり、リターンが高くないと損をしてしまうという考え。
もちろん必ずリターンが出てくる保証はないのだけれど、株式主体でそれなりのポートフォリオを組めば、ポンコツでもそれなりに結果は出てくると考えていて。それの実証実験的な意味でON COMPASSの利用を続けている。(スクリーンショットから計算すると、2023年5月現在は株式だけで84%になっているので、ほぼ株式ファンド。)
結果が想定に近ければ、それこそ将来お任せしてしまってもよいかなって。
今のところは、ありかもーくらいの感想。
今月で4年目に突入?なのかな。当初から毎月眺めていた感じだと、はじめた初期にマイナスがあったくらいで、その後ずっとプラスで遷移している。上でも書いたけれど、ON COMPASSは優秀なのではないかなって。(マネックスアドバイザーは、たまーにマイナスでごろごろしてる・・。内緒ネ。)
つぎ。

同じく運用戦略の地域別画面。
ちょっと面白いのが国内証券にありがちな国内比率の高さで。今は日本株上げっぽいターンなので、プラス効果が見込めそうな気も。
ダメダメと言われる日本株の話題の中でも色んな解釈があって。その中でおもしろいなって思ったのが「日本は国土の広さに対して人口が多いので多少人口が減っても平気」という話題と、「日本にも数多くの世界有数の技術を持った企業がある」という話題。
それぞれ調べてみると結構面白いことがわかって。トワナナさん的には、国内株にもある程度資産を割り当てておくのは理にかなっているのかなって考え。
バークシャーが買っている件に関しては、あそこはよく即売りすることがあるのであまり信じてない。

これは組み入れ銘柄の画面。
先にも書いたように多くがバンガード社のETFで構成されている。というよりは1コ以外全部バンガードのETF。何故1コだけバンガード社のETFではないのかというと、実は国内のETFは国内で買った方が手数料が大幅に安く済ませられる。
当たり前のことだけれど最初に見た時、当たり前にちゃんとやっているのだなって感想を持った。
んー、でも・・。
これ謎なポートフォリオで。先に褒めておいて落とすのかよって怒られそうだけれど。
Vanguard Total Stock Market ETFはVTI、つまり全米株式。
Vanguard ESG U.S. Stock ETFは、ESG基準でスクリーニングされた米国のオールキャップ(大型・中型・小型全部網羅するよってタイプ)。
Vanguard S&P500 ETFはVOO、つまりS&P500なのでこれも米国株式。
Vanguard High Dividend Yield ETFはVYM、つまり米国の配当ETF。
それぞれのETFの合計が48.8%。
全米株式+全米ESG株式+S&P500+米国の配当株式で全体の半分のポートフォリオ。
ううーん。パフォーマンスが出ているようなので、いいといえばいいのだけれど、こう。「ぼくのかんがえたさいつよ」のポートフォリオ感というかその・・。
ETF4つ中、3つの上位銘柄殆ど同じですよね、みたいな。
なんかこう、あれと似てる。S&P500と全世界株式を半々で購入して「分散してます(どやっ」的な。それ8割が米国で埋まってるやんみたいな。
この「仕事してます感だしとくかー」的な。「どーよ」感溢れる雰囲気が気になる。気になる。
ああ、うん。トワナナさんのこころが穢れているだけだと思う。
ごめんなさい。

これは投資履歴の画面。いらないような気もしたのだけれど、見せても平気そうなのでおまけで。
雑に説明してしまったものの、実は3年分は丸っと積み立ての履歴が記録されていた結構頑張っている画面みたい。

これで最後。おしらせ画面。(右上のボタンはログアウトボタンが入ってる。)
左上の赤い丸に74って書いてあるボタンを押すと遷移する画面。そのままの画面でおしらせへのリンクがずらっと並んでいる画面。
よくみると真ん中あたりに「ファンドラップの平均パフォーマンスで第一位を獲得しました」の自慢通知が入ってる。きっと担当者はうれしかったんだろうなって。
冒頭で書いていたメールのリンク先には運用部長の方や、マネックスの代表取締役の清明さんからもコメントが書かれていた。
以前イベントごとで作られたらしき紹介動画では、清明さんもON COMPASSを運用されていると話されていて。ちゃんと自社のサービス使ってるのか―って感心した思い出。
Options as a Balanced Fund
最後にまとめっぽい感想みたいなものを書こうと思っていたものの。
途中でぐだぐだと書いてしまったので、ここで書くことも残ってなかったりして。ううーん。
やっぱりというか、昨今の物価高で投資資金も限られてきていて。そこでは予算の削減とかもあって。そんな中、真っ先にリストラ対象になってしまうであろうロボアドバイザーでもあって。
いや、別にひとには勧めないのだけれど。
思うのは、投資って続けることが何よりも大切で。途中でやめてしまうのがいちばんダメなことで。
もし、本当につらくて、苦しくて、投資を辞めたいって時があったなら。そういう時にロボアドバイザーに助けを求めてもいいのではなかってトワナナさんは思う。
本来の使い方は、投資をはじめたばかりのひとが独り立ちするまでの相棒としての位置づけサービスだとは思っている。
でも。よくないかなって。
何十年投資続けてきました、資産うん億ですとか。レバレッジ全力です、下落余裕ですとか。このファンドいっぽんで確実ですとか。
そんなひとたちと並ばなくても。
身の丈にあった投資でって。グローバル5.5倍バランスファンドとかいう〇チガイみたいなファンド積み立ててるお前がゆーなって話題でもあるけれど。
ON COMPASSの名前の「ON」は動いていますよ的な意味だってどこかで聞いて。
そのコンパスは。泣いても、笑っても、寝ていても。ちゃんと動いていてくれるから。疲れたらお任せしてもいいのかもって。そんな風にトワナナさんは思ってる。
おつかれさまでした。