実は楽天証券さんには姉妹ETFであるJEPIの紹介ページとかあって、ゆるキャラっぽい自由の女神を模したジェピさんが要点押さえて紹介してくれている。意外と凝っている感想。あれはJPモルガン・アセットマネジメントが作ったのだろうか・・。まさか楽天証券さん自作?ううむ。
導入にはいい感じに思うので。JEPIやJEPQに関する知識はこれからという方は「楽天証券JEPI」あたりで検索してみるのもありなのかなって。
紹介ページはJEPIのことを書いているけれど、扱っている株が全米ならJEPI、扱っている株がNASDAQならJEPQ的な理解でも大体はあっていると思う。
今回は、そんな言葉でオレたちのロックは語れないだろ的な、JEPQのことを調べるお話。うおー、ろけんろー。
memo
グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20230312
基準価額:6,541円 / 前日比(円)-65円 / 前日比(%)-0.98% / 純資産総額83.17億円
日経平均:28,143.97円 / ドル円:135.02円
ダウ平均:28,143.97 / ナスダック総合指数:11,138.89 / S&P500指数:3,861.59
be careful
この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)
「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。
What is JEPQ?
そいえばJEPQの記事を書くのは2回目なんだよ。前回は直近配当率が20%を越えていた時に「んなあほなー!」的なことを記事にしただけなので、別段読まなくても大丈夫。
さてと本題。
JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETF(ティッカーJEPQ)って、なんだっけ?というところから調べていくと。
んー。公式サイトにドキュメントがあったような・・。あ、JPモルガン・アセットマネジメントさんは日本語のページも用意して下さっているんだよね。たすかるー。どこかの〇ンガードとは大違いだ(←問題発言。
この手の運用会社さんのサイトを見ていて思うのは、各社さん色々な情報を発信して下さっていて。よく「投資の情報をどこで集めたらよいかわからない」とか、「ブログの情報はちょっと」とか、そういった時は運用会社さんのサイトを見るのもよいかなって。トワナナさんは思う。
国内がアレなら海外の会社さんとかね。お国が違えば抱えている問題も違うので、情報の切り口が違って面白かったりもするし。インデックス・プロバイダーさんのサイトもよいよね。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスさんは調べものをする時にお邪魔しているけれど、ニュースを拾うためにもよく通ってる。分析記事とか面白い。
あたた。JEPQだった。
えーっと、JEPQはこんなETF。ドキュメントは英文のみなので、翻訳を間違っていたらごめんなさい。
JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETFとは
・米国の大型および中型成長株の保有とオプション売却の組みあわせ
・主要ベンチマークであるNASDAQ100指数からアクティブなポートフォリオを作成
・ELNを通じコール・オプションを販売、インカムの確保を目指す
・ベンチマークよりも低いボラティリティで、ベンチマークの大部分のリターンを目指す
・通常時は資産の80%を株式証券に投資する
んー。この辺りはJEPIと同じような感じかな。ベンチマークがNASDAQ100指数になっているくらいで。
ドキュメントによれば、別にNASDAQ100指数しばりはないそうで、「NASDAQ100指数に含まれない株式証券にも投資しちゃうかも(てへぺろ。」って書いてある。まぁ、大人ってそういうものだよね。うん、むしろその方が良いと思う。
言い訳としては「配当のためじゃないよ、ほんとだよ、信じてね。」って付け加えられている。あ、はい。配当のためですね、わかりました。
あとは・・。ELNまわりのことが少々書いてあって。
ELNはEquity Linked Noteの略で、日本語で表現すると仕組債と呼ばれるデリバティブ商品のこと。大体JEPIやJEPQにケチをつけてくる輩は、ここで理解が追いつかなくなってじぶんの無知を世界の常識にすり替えだす。
ELNに関してはJEPIの記事で少しまとめているので、もうちょっと説明してよーという方はこちらの記事でELNでも文字列検索してみて下さい。(ぐったりーぬ侯爵で体力ないの・・。ごめんなさい。)ははー、そんな感じなのねーくらいにはわかるかも。
あとは。
・・・。
特にめぼしい情報はないかな。
目論見書だからここまで。とすると、もう一段階詳しいのがあると思うけれど、無いかな。無ければマンスリーレポートとか・・。
Semi-Annual Report
年間のレポートはまだ日が足りないかー。あ、半年のレポートには載ってる。ええと。
データは去年の2022年6月から2022年12月の半年間かな。大体こんな感じ。
ファンドのパフォーマンスの主な要因
・ベンチマークの約75%のボラティリティで、トータルリターンの66%を得た
・1株あたり3.48ドルの分配利益を得た
・情報技術と一般消費財セクターはパフォーマンスに貢献してた
・ヘルスケアと通信セクターはよくない
・ベンチマーク外ではDeere & Company(農業および建設機械メーカー)、Eaton Corporation(自動車部品メーカー)、Dexcom Inc(糖尿病モニタリング機器製造・販売)がよかった
・ファンドに入れてなかったけど、Starbucks Corp(コーヒーチェーン)とRoss Stores, Inc(ディスカウント・デパート)も業績よかった
うーん?
ベンチマークの75%のボラティリティということは、4分の3、つまり25%の変動を抑えて66%だから・・、3分の2のリターンを得たということかな。
4分の3の変動率で3分の2のリターン。何かピンと来ないね。ううむ。
次は、ファンドの組み入れ上位10企業の情報。
名称 | ティッカー | 業態 | 組み入れ比率 (%) |
---|---|---|---|
Microsoft Corp | MSFT | ソフトウェア開発・販売 クラウド・ゲーム | 10.5 |
Apple, Inc | AAPL | デジタル家電化製品 | 8.8 |
Alphabet, Inc., Class C | GOOG | ウェブサーチエンジン、 広告・クラウド・携帯OS | 6.6 |
Amazon.com, Inc | AMZN | インターネット通販、 クラウド | 5.0 |
UBS AG, ELN, 97.50%, 2/7/2023 | ELN (linked to Nasdaq-100 Index) | 4.6 | |
Citigroup Global Markets Holdings, Inc. ELN, 103.55%, 1/31/2023 | ELN (linked to Nasdaq-100 Index) | 4.1 | |
BofA Finance LLC, ELN, 91.38%, 1/10/2023 | ELN (linked to Nasdaq-100 Index) | 3.5 | |
BNP Paribas, ELN, 92.00%, 1/24/2023 | ELN (linked to Nasdaq-100 Index) | 3.0 | |
NVIDIA Corp | NVDA | 半導体メーカー、GPU | 2.4 |
Tesla, Inc. | TSLA | 電動輸送機器、 クリーンエネルギー | 2.1 |
上位10企業で合計が50.5%、その内株式証券が35.4%、ELNが15.1%。なるほど。
株式証券の方は説明がいらない企業が並んでいるので、MicrosoftがAppleよりも組み入れ比率が高いのが面白いかも・・という感想を持つ以外は特に。冷静に分析すれば、株式会社iPhoneとMicrosoftなら、その順番になるとは思う。株式会社iPhoneは今、生産工場の移転もあって大変そうだし。(質は全然追いつかないそうだけれど、これから育てていくという観点で取り組む姿勢は流石だと思う。)
そいえば今頃知ったのだけれど、AlphabetのClass Cって、議決権がない方なんだね。じゃあ、Class Aの方の株を持っていたら、季節ごとに変わるGoogleアイコンの絵面にリクエストとか出せたりするのかな?
ELNの名前を見ると、これ全部銀行名?かな。UBSはスイス、BofAはバンク・オブ・アメリカなので米国、CitiGroupも米国、BNP Paribasは欧州(フランスとパリ)。先進国に分散させている感じなのか。(組み入れ一覧でみたらもう1個、カナダのELNも組み入れていた。)
とするとファンド・マネージャー的には大分警戒してポートフォリオを組んでいるようにも見えるかも。ELNの弱点はカバード・コール戦略の失敗ではなくて、ELNの出物がなくなることという考えはあながち間違っていないのかな。全部リンク先の株価指数は同じだから、そこまで成績にムラが出るとも思えないし。足りなくなるのが困る的な。
比率はスイスが最も高い。てっきり経済が最も落ち着いているのかと思たけれど、コロナやロシアのあほんだらのせいで苦しんでいることに違いはないそうで、じゃあなんで?と思ったらスイスといえば金融国、超富裕層向けのプライベート・バンクだそうな。某有名なスナイパー御用達の銀行もスイス銀行だったよ。
みんな大好きクレディ・スイスもあるよ!
金融プロフェッショナルのお国の銀行にお任せということみたい。あれ?ユニオンジャックは?
・・・。
コワイコワイ。
次は、ファンドの組み入れセクター比率かな。
セクター | 組み入れ比率 (%) |
---|---|
情報技術 | 39.4 |
情報技術 | 12.3 |
一般消費財 | 11.6 |
ヘルスケア | 6.2 |
生活必需品 | 5.3 |
消費財 | 3.7 |
公共 | 1.6 |
不動産 | 0.4 |
エネルギー | 0.4 |
Other | 17.3 |
短期投資 | 1.8 |
うわーってくらいNASDAQ100指数みたいなセクター比率。ベンチマークは伊達じゃないアピール。
OtherがELNだと思うので、結構へこんでいる感じ?ルール上20%くらいの枠を用意しているだけだから、埋める必要はないのだと思うけれど。普段がどのくらいなのかはいくつかの数字をみないとわからないかな。
次は、トータルリターン。
項目 | 6ヵ月 (%) | 設定来 (%) |
---|---|---|
ファンド | 2.96 | 11.04 |
市場価格 | 3.51 | 11.01 |
設定が2022年5月3日なので、数字が揃ってくるのはもう少し先。
ドキュメントにはポートフォリオに含まれる銘柄も書かれていて。これ・・、なんというか、よくできてる。
流石に全部列挙できないけれど、食料品のところにCostco Wholesale Corp.入ってたり、電力公共のところにNextEra Energy, Inc.、オイル&ガスにDiamondback Energy, Inc.入ってたり、ITサービスのところにPayPal Holdings, Inc.入ってたり。ちなみにMeta Platforms, Inc.もAmazon.com, Inc.の3分の1以下だけれど入ってる。
飲料にはCoca-Cola Co. (The)とPepsiCo, Inc.が夢の競演をしているし。いいなー。
ファンド・マネージャーの熱を感じるポートフォリオ。
Let’s see the chart
最後はお約束でチャートを眺めておしまい。
比較はこの3つでどうでしょう。
・JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETF(ティッカーJEPQ)
・JPMorgan Equity Premium Income ETF(ティッカーJEPI)
・Vanguard High Dividend Yield ETF(ティッカーVYM)
上から順に、米国の大型および中型株(ベンチマークNASDAQ100)とオプション売却、米国の大型株とオプション売却、FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス連動。期間は2022年から2023年。JEPQが誕生1年未満なので直近はこんな感じかな?くらいの気持ちで見て下さいな。
いってみヨーカドー。
※この記事で掲載しているスクリーンショット画像はSilicon Cloud Technologies社Portfolio Visualizerの画面をキャプチャしたものです。
でで、でん。

ベンチマークがNASDAQ100指数だから、JEPQは辛そう。対してJEPIは何でこんなに強いのよ。ベータ株本領発揮。VYMさえアウトパフォームするとか。
ええと、Bloombergによると直近の配当利回りは、JEPQが12.51%、JEPIが9.46%、VYMが3.77%。
むむう。JPモルガン・アセットマネジメントの数字がぶっ壊れているだけで、VYMが4%近辺まで上がっているということが、実はニュースなはず。(VYMは買い時サインだね。)
界隈ではシリコンバレー銀行破綻で大騒ぎしているけれど、JEPQは・・・。あれ?んー、あー、ええっと。
・・・。
確かNASDAQ100指数って、金融セクター含んでないよね?
もしかして・・。大勝利じゃない!?
おつかれさまでした。