おねがいQDIV!安定と収入、どちらも妥協できない限界集落民の静かなる情念。

おねがい!配当ETF

前回の記事でS&P500クオリティ高配当指数を調べてみたら、ETFも1コだけリリースされているのがわかった。限界集落みたいな出来高なので、ちょっと手を出しにくいのだけれど。連動を目指す指数はたのしげなので、ETFの方も少しだけ調べてみることに。

いちおう、目に付くここで書いておくと。出来高が少ないETFは危険。とっても危険です。

運用会社の信用がない、ETF自体に問題がある、多くのひとが興味を持たない何かしらの理由があるから。最悪の場合、売却もできずに全額損失になってしまうため、出来高の少ないETFや投資信託を運用に取り入れる、あるいは購入される際はリスク管理に注意してくださいな。

ということで、今回はQDIVのことを調べる。そんなお話。

memo

グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20230116
基準価額:7,322円 / 前日比(円)+111円 / 前日比(%)+1.54% / 純資産総額82.68億円

日経平均:26,119.52円 / ドル円:127.88円

ダウ平均:34,302.61 / ナスダック総合指数:11,079.16 / S&P500指数:3,999.09

be careful

この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)

「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。

diary

S&P500クオリティ高配当指数を採用する投資信託のことを調べた記事はこちら。目論見書も読んだのだけれど、「そっかー」位の感想しか持てなかったのでほぼ指数の話題かな。

本題。

Global X S&P 500 Quality Dividend ETF(ティッカーQDIV)はお名前にもあるようにグローバルX社の運用するETF。

公式によれば、QDIVはこんなETF。

グローバルX 高配当・優良・米国株 ETF(QDIV)とは。

・クオリティスコアと配当利回り両面でS&P500のユニバースの上位200に入る米国株式に投資
・手数料及び経費控除前の価格及び利回りという点について、S&P500・クオリティ・ハイ・ディビィ デンド・インデックスに連動する投資成果を目指す

ん?ユニバースってなーに?というと、これ結構S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス公式でも使われている言葉で、英語ではそのままUniverseと表記されている。

日本語に置き換えるのが難しいので、そのままカタカナに置き換えてしまうこともあるのかなって。

文脈から読み取ると、S&P500指数には「企業の選定基準」と「インデックスの組み立て」の2つの要素があって、例えば沢山いい企業を揃えたいのだけれど、数量的な上限であったり、セクターの偏り的な面でインデックス上は除外されてしまう企業もあって。

なので、えーっと、「S&P500になりうる企業」の総称的な意味かなって。トワナナさんは理解している。うにばーす。

お話をQDIVに戻すと、公式さん的にはS&P500クオリティ高配当指数に連動めざすぜーって言いたいみたい。

目論見書をみてみる。

項目内容
設定日2018年7月13日
インデックスS&P500 Quality High Dividend Index
保有銘柄数87
運用資産残高$61.16 million
総経費率0.20%
30日SEC利回り2.84%
12か月分配金利回り2.76%
分配頻度月次
QDIVファンド概要2022年11月30日現在

あ、経費率は割と抑えてるのかも?eMaxisさんちの投資信託版が0.33%くらいだっけ?

この辺りは詳しくないのだけれど、S&P500構成銘柄に比べて流通面でディスカウントが受けられない事情なのか、または、いざという時に先物を利用するという手が使えない事情なのか、メジャーになっていないゆえに経費面では課題があるのかなって想像している。

ちなみにQDIVの資産残高はBloombergさんによる最新情報だと2023年1月時点で63.168百万(million)USD。ちょっと増えてる。

参考にS&P500配当貴族指数との連動を目指すETFであるProShares S&P 500 Dividend Aristocrats ETF(ティッカーNOBL)は、同じく2023年1月時点で11.548十億(billion)USD。1憶は100 million、10憶がone billionだから、1,000 million?

桁が3つ違うのか・・汗。きびしい。

で、ででで、でもNOBLの運用開始は2013年10月10日、運用期間が5年違うので・・。というよりはやっぱり、ProSharesとグローバルX社との信用の違いもありそうな気もする。このへんは長く続けて払拭するしかないから、今後に期待ということで。

世界で唯一、S&P500クオリティ高配当指数に連動するETFを運用してくれている会社さんという、はじめのいっぽを踏み出してくれた心意気をトワナナさんは応援するよ。それは直近の利益に結び付かないとしても、業界と投資家の未来のために繋がる行為だと思うから。

次は、パフォーマンス。

対象1ヵ月(%)年初来(%)1年(%)3年(%)設定来(%)
基準価格7.203.7710.2511.169.92
市場価格7.223.7710.3511.189.95
インデックス7.223.9710.3511.4810.25
QDIVの期間別パフォーマンス一覧

これって上場投信(ETF)ならではの項目なのかな。基準価格というのがQDIVの運用上の価値で、市場価格がマーケットでの販売価格、インデックスがS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが計算するS&P500クオリティ高配当指数の値。

そのままの意味で受け取ると、0.33%ほど設定来で指数を劣後している感じ?運用費用があるから、上回ることはないと思うけれど。これ、ほかの値と比較してみないとわからないかな。今後の課題として何かのベンチマークが欲しいかも。

人気があれば市場価格がインデックスを上回る?のかな。たぶん。

次は、組み入れ上位銘柄上位10企業。

名称ティッカー業態セクター比率(%)
Gilead Sciences IncGILDバイオ製薬ヘルスケア1.61
Genuine Parts CompanyGPT自動車部品・産業用部品一般消費財1.48
Principal Financial GroupPFG金融投資管理・保険金融1.38
General Mills IncGIS食品生活必需品1.38
Darden Restaurants IncDRIマルチブランド
レストランオペレーター
一般消費財1.37
Cummins IncCMI代用燃料エンジン・
発電機
資本財1.36
The J.M. Smucker CompanySJM食品・飲料の製造販売生活必需品1.34
Aflac IncAFL生命保険金融1.32
Interpublic Group of CompaniesIPG広告・マーケティング情報通信1.32
Honeywell IntlHON電子制御システム・
自動化機器販売
資本財1.31
QDIV組み入れ銘柄上10企業一覧

アヒルさんとミルズさんが入ってる。今の時期だとエネルギーセクターが配当上位かと思いきや、ランク外?ざーっと調べてみた限りでは、小手先で話題集めするような企業ではなく、ブランド力の強い、がっちりした企業が並んでいる感じかも。

次は、組み入れセクター比率。

セクター組み入れ比率(%)
金融25.73
資本財13.38
生活必需品13.08
一般消費財10.87
情報技術9.54
ヘルスケア8.70
エネルギー7.68
素材4.51
不動産2.28
公共事業2.14
情報通信2.10
QDIV組み入れセクター比率一覧

これまた偏ったセクター比率。セクターウェイトキャップにひかかっている子がいる・・汗。

この手の数字はリバランス時からパフォーマンス次第ではみ出てしまうものだということなので、今の時点で上限突破している分は単にパフォーマンスがよいセクターなのだと思う。

んー。これ、どこかで見たことあるような気がすると思って
Vanguard High Dividend Yield ETF(ティッカーVYM)の組み入れセクター比率を眺めてみたけれど、トップが金融セクターである以外はそこまで似てなかった・・。

ちなみにバンガード公式さんによる、VYMの組み入れセクター比率はこんな感じ。

セクター組み入れ比率(%)
金融20.20
ヘルスケア15.00
生活必需品12.70
エネルギー10.60
資本財10.40
一般消費財8.70
公共事業7.60
情報技術6.20
情報通信4.70
素材3.90
不動産0
VYM組み入れセクター比率一覧

金融盛りすぎだよQDIVさんという感想が出たところで。そいえば前回VYMとは比較していなかったっけ。とか。

最後はチャート比較でたのしく締めくくり。せっかくなので前回比較に組み入れなかったSPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF(ティッカーSPYD)も入れて以下の3つで比較。

・Global X S&P 500 Quality Dividend ETF(ティッカーQDIV)
・Vanguard High Dividend Yield ETF(ティッカーVYM)
・Portfolio S&P 500 High Dividend ETF(SPYD)

QDIVの運用期間の都合で今回も2019年から2023年の間の期間の比較。コロナのパンデミック前後の値動き程度の比較として見て下さいな。

この記事で掲載しているスクリーンショット画像はSilicon Cloud Technologies社Portfolio Visualizerの画面をキャプチャしたものです。

でん。

QDIVとVYMとSPYDの比較chart比較

おー。メインの題材が勝利する。こういうの形で締めるのがキレイでよさげ。

VYM信者息してるー?みたいなチャートだけれど、3年かそこらの切り抜きなので今後はわからないという形にしておいた方がきっといいよね。あとで死ぬほど煽り返されそうだし・・汗。こわいこわい。

主要な数字を抜き出すとこんな感じ。

指数ティッカー
Final
Balance
Best
Year
Worst
Year
Max.
Draw
down
S&P500クオリティ高配当QDIV$16,42728.99%▲0.74%▲31.10%
FTSE高配当収益VYM$15,76526.21%▲0.46%▲23.98%
S&P500高配当SPYD$13,79830.18%▲11.53▲36.55%
QDIVとVYMとSPYDの2019年から2023年の期間パフォーマンス一覧

むー?

SPYDがボラがいちばんとんでもなくて、WorstYearもガッツリ落ち込んでいて。というかQDIVとVYMのWorstYearがコロナのパンデミックを挟んでこれっていうのが頭おかしいのだけれど。どんだけカチカチなのよ。

これってあれかな、金融セクターを多く含んでいるからダーン落ちて、バーンって戻っている感じなのかな。(←あたまわるい。

当時の騰落要因を見てみないとわからないけれど、ちょっと分析してみたいかも。

・・・ああ、そうか。セクターETFで当時の騰落率をまとめれば組み入れセクターでダメージを受けたセクターと、リバーサルに貢献したセクターがわかる?かな。

出来高の低さ、資産の低さでQDIVを資産運用の選択肢に入れるのは難しそうだとは思う。この中で選ぶならVYMになると思うし。SPYDは、組み入れセクターがVYMなどと被りが少ない等の目的で持つのはあり、とは思いもするけれど。

ただ、直近のパフォーマンス観点では本家S&P500指数にも負けない健闘をしてるので、今後資産が増えてきたり、出来高が伸びる未来が見えてきたら、充分検討の余地はあるのかもって。ちょっと、先陣を切った運用会社さんということで、あまあまな感想。

おつかれさまでした。

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