株式併合はもう行われてしまっている。
うははー、手遅れさー、な話題なのだけれどね。ごめんなさい。
ことの発端は、いつものように株価をチェックしようと楽天証券さんのホームページを見ていたら、何やら不穏な文字が。カテゴリ的には重要なおしらせ扱いになっていて、でもこの「おしらせ」って割と表示スペースがないのでバンバン流れる。あー、何かあったなーって確認しに行かないと見逃しがちで。
記事にしよう、記事にしようと思いながら月日は流れる。で。株式併合ってなんだっけ?
何となく株式をまとめてしまうことって知ってはいるのだけれど、ちゃんと調べてみようというのが今回のお話。
memo
グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20230108
基準価額:6,641円 / 前日比(円)-101円 / 前日比(%)-1.5% / 純資産総額74.46億円
日経平均:25,973.85円 / ドル円:132.08円
ダウ平均:33,630.61 / ナスダック総合指数:10,569.29 / S&P500指数:3,895.08
be careful
この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)
「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。
diary
せっかくなのでグローバルX社ってなんやねんってところも少し調べてみる。
グローバルX社とは。
・2008年に設立したETF専門の運用会社
・2018年にMirae Asset Global Investments(韓国の金融会社)に買収される
・2019年に大和証券グループ(株式50%保有)との合弁会社グローバルXジャパンが設立
・成長テーマ型、インカム型、コア型を柱とするETFを運用
成長テーマ型ETFとは。
先進的かつ成長が見込めるテーマでポートフォリオを構築したETF。
インカム型ETFとは。
配当利回りや配当の継続性を様々なアプローチで目指すETF。
コア型ETFとは。
ポートフォリオ内の中核を担うことを目指したESGや有用なファクターを加味した、他とは異なる投資機会を持ったETF。
あまり情報が見当たらなかったのだけれど、グローバルX社が韓国企業に買収されているのは有名なお話。その後に大和証券グループを大株主としたグローバルXジャパンが作られ、日本の窓口になっている。のかな。
大和さんは色々手広くやられているよね。ヤングにスパルタなイメージの他にもいろいろ。
グローバルXジャパンの公式サイトでETFを検索するとわかるように、米国市場に上場しているETFと、国内(東証)に上場しているETFとで大きく2系統のETFを展開している。今回話題にあげているETFは米国市場に上場しているETF。
そいでもって本題。
株式併合ってなんですか?というと、こうらしい。
株式併合とは。
・複数の株式を1株に統合すること
・発行済みの株数を減少させる
・単位未満株の株主が増加するケース等では株主総会での決議が必要
要するに2株を1株にしたり、3株を1株にする操作のこと。価格は単純に合算されるため、理論上は価値が落ちることがない。
単位未満株というのは、例えば2株を1株にしますよという株式併合を行う場合、2株持っていない状態を指していて、その状態になると株主の権利がなくなってしまうため(そういった株主が多く発生する場合は)株主総会などで決議が必要ですよということみたい。
SMBC日興証券さんでいうところのキンカブとか。あれは単位未満株扱いで株を売買できる仕組みだったかな?
キンカブは金額を指定して株式を購入できるサービスで、1株に相当する量の単位未満株を保有したのち、くっつけて1株にすることもできる。たぶんだけれど、証券会社が株を保有して、その権利を投資家にバラ売りしている感じなのかなって想像してる。色々なサービスを考えるよね。
株価操縦で「ほんとーにごめんなさい」状態のSMBC日興証券さんだけれど、フロッギーとかはスキ。がんばれ、SMBC日興証券。
えーっと。
あと、メリットとデメリットも調べてみるとこんな感じ。
株式併合のメリット。
・株価の調整が行える(値を上げる効果がある)
・株主を減らすことにより管理コストを下げられる
・未満株を会社が買い取ることで株主を減らし、大株主の意見を反映しやすくする
株式併合のデメリット。
・財務状況の悪化や企業の方針転換時に行われることが多くイメージが悪い
・未満株の株主は権利を失う(会社側の買い取りとなる)
これ、償還を選ばない理由って何だろう。
将来性とか見通しみたいな感じ?はて。
対象がETFなので、一般的な株式併合とは事情が異なるとは思う。思うのだけれど、例えば会社であった場合は「存続した方がよい」から株式併合を行うのはわかる。清算前提だったとしても延命策にはなるから。
対してETFだと違う?いや、同じなようにも感じる。結局のところ延命策で。株式会社にとっての清算が、ETFにとっては償還に近いわけで。どちらもこの世からオサラバするってこと。
ふむー。前向きに捉えた場合、ETFの設計やポリシーが今の市場にマッチしなかったから基準価格が落ちている、または管理コスト下げて仕切り直したいなー的な状態で。じゃあくっつけとく?みたいな。
ほんとかなぁ・・。
まぁでも、償還させてから再度類似品出すのはイメージがよくない。ブル・ベア型ファンドにありがちで。国内の運用会社さんとか、海外でもブラックロックが叩かれるのはそういった部分でもあるし。売れないであったり、成績が悪いETFを償還させるのは企業としては健全なことだと思うけれど。
ドルコスト平均法みたいな「こまけーこたーいーんだよ、そのうちあがるでしょ」みたいなアプローチもあるから、償還さえされなければいつかは・・みたいな思考も理解はできる。
ただ、それは悪しき風習にもなり得る気もしていて。
「そのうちあがる」という希望だけで失敗を認めずに、いつまでもそれに依存するのって資産を増やしたいひとが選ぶ選択肢としてあってるのかなって。
その意味で、運用会社側が失敗だったんだって。運用を続けると自社も、顧客も損を増やし続けることになってしまうから償還させるよって判断は、やっぱり必要なのではないかなって。思う。
あ、ででで、でも今回の3つのETFがそうとは言ってないよ。調べてないし。
トワナナさんは株式併合の意図を考えると、全部が全部そうしない方がよいこともありそうだよねってお話をしたかっただけ。
お話を戻して。今回株式併合の対象となった3つのETFをチャートを見ながら軽めに調べてみる。
※この位置から下に貼ってあるスクリーンショット画像はマネックス証券ホームページの画面をキャプチャしたものです。
ででん。
マネックス証券さんの米国株向け銘柄スカウターは縦に長いから、スクリーンショット向けでなくて。仕方なく倍率75%くらいでキャプチャしているから、見難かったらごめんなさい。

グローバルXスーパーディビィデンド世界株式ETF(ティッカーSDIV)のチャート。株式併合では3株を1株に併合している。
あれ?2022年の12月20日には株式併合されているのに株価変化ないよ?なんで?というと、どうも株式併合後の基準価格でチャートが作られているみたい。つまり、過去においても3株分相当で計算してチャートを作成している。
なんでそんな風にしているのかはわからないけれど、最新の価格計算に合わせて過去も揃えた方が見やすいから?かな。ある日を境に1株の価値が変わるのに純総資産に変化がないと違和感もあるし。なので、実は価格ウォッチャーでもないと気づかないかも。(トワナナさんはSDIVとSRETは保有していたことがあるのでウォッチングしてた。)
どんなETF?というと、いわゆる世界を対象に配当の高い100社へ投資してインカムを狙うETF。
bloombergによれば直近配当利回りは12.34%。グローバルX社の配当系ETFは基本的に配当率が高い傾向があると思う。ただ、基準価格を犠牲にしているようにも見えて、結果的に長期ではVanguard High Dividend Yield ETF(ティッカーVYM)などに負けてしまうのだろうなって。
投資先を米国に限定したグローバルXスーパーディビィデンド米国低ベータETF(ティッカーDIV)というETFもあって、こちらはまだ株式併合されずに踏ん張っている。SDIVは世界に分散する関係からDIVよりも回復が遅れている感じ・・かも。(DIVもまだコロナ前に戻れてないけれど。)

グローバルXスーパーディビィデンド世界リートETF(ティッカーSRET)のチャート。株式併合では3株を1株に併合している。
実は珍しい世界の配当利回りの高い不動産に投資するインカム系ETF。
不動産に投資するETF自体は珍しくないのだけれど、配当を出すETFだとちょっと面白い位置づけになっていて。通常のエクイティREITの他にモーゲージREIT(不動産ローン担保証券)にも多く投資しており、分かり易く言い表すと、リスクも高いが配当も高い不動産ETF。
SRETのことを調べ出すと少し話がながくなってしまうので、今回は短めに切り上げると。チャートを見ればわかるように、コロナのパンデミックで大きくやられて株価が戻れなくなっている状態。さらに不動産ローン担保証券という、今後焦げ付かない?という心配も抱えており、しばらくは低迷しそうな気も。
bloombergによれば直近配当利回りは8.04%。景気が良い時に保有するならアセットの分散としてよいかなって、トワナナさん的には考えていて。ただ、モーゲージREITは今の情勢だと心配だよね・・。

グローバルXブロックチェーンETF(ティッカーBKCH)のチャート。株式併合では4株を1株に併合している。
BKCHってなんじゃらほい?というと、「デジタル資産の採掘や取引、ブロックチェーン関連アプリの開発や関連ハードウェアなど、ブロックチェーン技術の活用で恩恵を受けると期待される企業への投資を目指す」とは公式からのお話。
グローバルXさんの大スキな、Solactive社という「そんなんあったんだ・・」という珍妙なインデックスを多数扱うドイツのインデックス・プロバイダー会社さんがあって。そこのブロックチェーン・インデックスへの連動を目指すETF。(ある意味グローバルX社の異常、もとい、多彩なテーマETFを支える屋台骨。)
BKCHのことを調べると長くなってしまうので、詳しくはまたの機会にして。
暗号資産に関係する会社をひっくるめたインデックスがあって、それに連動を目指すETFという理解で大体はあっていると思う。(ちょっとたのしげだよね。)
ただ、暗号資産というと、暗号資産の大手交換業者FTXの破産騒動が思い出されて。時期的には2022年の11月ごろだから・・。あれ?あんまり影響出てなくない?元々もうだめだー、おしまいだー感があったから直接的な影響はなかったのかな。どちらかというと2021年の末の方がやばめの下落している。
bloombergによれば直近配当利回りは0.40%。配当系というよりはテーマ系のETFなので、配当は低めみたい。
というところで各ETFのお話はおしまい。
んー。株式併合した割には株価低くない?とお気づきの方は、そっとページを閉じてフロにでも入って寝てしまうのが吉。
やっぱり、そういうことなんだよ。(←ひどいまとめ。
おつかれさまでした。