SOXLって3倍ブルなのに配当がそこそこ出るのは何故だろう。

きになる・しらべる

想像でしかないのだけれど、そもそもブル・ベア型はそんなに配当が出ないイメージを持っていて。

連動債券の塊であれば配当は出なさそうな気もする。でも仕組債辺りで組まれているのであれば、意外とそこから配当が出てバランスが取れてしまてっているのかなって。そういえばブル・ベア型のETFをちゃんと調べたことはなかった気がする。

今回は、Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Shares(ティッカーSOXL)の組成ってどうなってるのかなって調べるお話。

memo

グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20230126
基準価額:7,570円 / 前日比(円)+97円 / 前日比(%)+1.3% / 純資産総額86.36億円

日経平均:27,395.01円 / ドル円:129.32円

ダウ平均:33,743.84 / ナスダック総合指数:11,313.36 / S&P500指数:4,016.22

be careful

この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)

「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。

diary

SOXLはDirexion Daily Semiconductor Bull 3X Sharesの名前からわかるようにDirexion社の運用するETF。Direxion社のことをちょっと調べてみると。

Direxion社とは。

・現状以上を望む投資家向けの商品を構築
・3倍のレバレッジETFを運用した最初の企業(インバース型、ノンレバレッジ型も運用)
・投資家のコア投資戦略の保管を目的とし、それらの置き換えを目的としない
・1997に設立、米国企業、2022年12月末現在で230憶ドルの資産運用を行う

公式さんは初めて拝見したのだけれど、こう、アイコンのイラストちっくなポップ感とか。ちょっとイメージ違ったかも。あー、こっち系なんだーって。

イメージで語ると失礼になってしまうし、よくないとは思う。思うけれど、こう。レバレッジETFって、「こまけーこたーいーんだよ」というか、ある種のきな臭さがあって。

そのもやっとしたイメージのまま公式さんを見ると、だまされてしまうかも。(←ひどいこといってる。

別記事で書いているアーク・インベスト・マネージメントとは対照的。アークさんちはもう、ゴリゴリのサイバーサイバーしてるんだよ。(そちらの記事はそのうちに。)

そうだ、あと意外だったのがノンレバレッジETFも扱われている。

朝食に関連する食品ベースを扱うインデックス(そんなんあるんかい・・)S&P GSCI Dynamic Roll Breakfastに連動する、Direxion Breakfast Commodities Strategy ETF (ティッカーBRKY)。

トウモロコシ・コーヒー・赤身の豚・OJ冷凍濃縮物・砂糖・小麦?おいしい朝がある限り負けないETFなのかな。スゴイぞDirexion。

あと水素ETF、Messenger RNA 技術ETFはワクチンのやつ?

ええと、公式の説明にはこんな一文があるから、コロナのワクチンで話題に上ったRNAか。「mRNAは人体のタンパク質合成に重要な役割を果たしており、mRNA技術はこの重要な役割を利用して、標的細胞が特定の病気と戦ったり予防したりすることを可能にするタンパク質を産生できるようにします。一例として、mRNA技術は特定のCOVID-19ワクチンの基礎です。」、ウイルスと戦うDirexion。

NASDAQ100均等加重指数(NETR)という気になるワードを持つETFもある。セクターの偏りはありそうだけれど、意外と面白いアプローチのような・・。

うー、気になる・・。

でも脱線しちゃうから、こっちはまた次の機会に。

イメージでは危ないETFを運用しているヤバイ会社だったけれど。ちょっと見方が変わってきた。残念なお知らせ的にはヤバイ方のETFにお話が戻る。

SOXLのファクトシートを見ると、ええと。

Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Sharesとは。

・ICE Semiconductor Sector Indexの300%(手数料と費用控除前)の結果を日毎に目指す
・ファンドがファクトシートに記載された投資目的を達成する補償はない
・ファンドは1日のインデックスベンチマークの300%のリターンを求める
・ファンドは1日を越えるベンチマーク累積リターンの300%の提供は期待できない

ICE Semiconductor Sector Index(ICESEMI)とは。

規則に基づいて修正された浮動株調整後時価総額加重指数であり、米国の上場半導体企業上位30社のパフォーマンスを追跡する。

トワナナさん知ってるよ。

ひとはやましいことがあると饒舌になるんだそうで。つまりそういうことだ!(ばばーん。

・・・。

うん。値動きのところはね、色々過去に責められて大変だったそうなので。ちゃんと説明しているのだろうなって。確かその過程でDailyって名前に付けなければいけなくなったとか、なんとか。どこかで聞いた。

先に進む。SOXLの組み入れセクター比率はこう。

セクター比率(%)
Semiconductors79.92
Semiconductor Equipment20.08
SOXLの組み入れセクター比率一覧

半導体セクターETFなのだから、それはやっぱり半導体、って。あれ?何で2つに別れているんだろう。Semiconductor Equipmentだから・・、半導体製造装置?

セクター上は同じなのかな。今さらだけれど。カテゴリを広げると資本財、ではなく情報技術セクターかな。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス公式を覗いてきた感じだと。

次は、組み入れ上位10企業。

企業名ティッカー業種比率(%)
Broadcom LimitedAVGO無線および通信インフラ向け半導体製品
ソフトウェアの製造・販売。
9.06
Texas InstrumentsTXNアナログチップ・組込みプロセッシングチップ
開発・製造。
8.18
NvidiaNVDAGPUを汎用計算用途に拡張したGPGPUの設計に特化
半導体の開発・販売。
7.71
QualcommQCOM移動体通信の通信技術、半導体の設計・開発。6.04
Advanced Micro DevicesAMDコンピュータ・グラフィックス・家電向け
マイクロプロセッサ・ソリューションの開発
製造・販売。
5.80
Kla CorporationKLACナノエレクトロニクス産業向けプロセス制御
歩留まり管理システムを提供。
4.28
Analog DevicesADI半導体デバイスの製造。4.26
Nxp SemiconductorsNXPI半導体メーカー。
マイクロコントローラ、ディスクリートを提供。
4.01
Applied MaterialAMAT半導体製造装置メーカー。
半導体の製造プロセスではほぼ全てをカバーする。
3.97
Lam ResearchLRCX半導体製造装置メーカー。
半導体業界にウェーハ製造装置とサービスを提供。
3.97
SOXLの組み入れ上位10企業

有名どころがズラり。あれ?TSMCは上位じゃないのかな。ちょっと意外かも。2022年12月31日時点と書いてあるから、そこまでズレてはいないはず。

上位10企業で全体の57.28%。んー。

・・これ全部現物なのかな。良い会社を揃えていると思う。思うのだけれど。肝心のがない。

価格を3倍にするソースは?

ファクトシートは・・、あとはめぼしい情報はなさそうかな。

目論見書の方も読むしかないか・・。

ええと。

・・・。

ちょっと英語なので自信ないけれど。レバレッジをかけている金融商品はスワップ契約と先物契約と書いてあるから、現物と合わせて一定比率のデリバティブを持つ形。恐らくはJPMorgan Equity Premium Income ETF(ティッカーJEPI)とかと似た感じ?なのかな。SOXLはJEPIと違ってELNではないけれど。

ぐう。運用報告書のあたる資料が見当たらない。

レバレッジ部のデリバティブは説明なしなのかな。普通に考えたらそれをバラしたら複製可能になっちゃうから、伏せていても不思議ではないけれど。Wikipediaによると、世界初の3倍のETFを出したら速攻ぱくられたって書いてあったし。

世知辛い・・涙。

JEPIはむしろ大手銀行ならでは手法だから、マネできるならマネてみそくらいの位置づけに思う。

うーん、うーん。あとはどこを調べよう。

む。

Bloombergに気になることが書いてある。

Bloombergによれば、SOXLの組み入れ銘柄上位のトップにDreyfus Treasury Securities Cash Management(ティッカーDVRXX)が入っていて。

Bloombergによればこう。

ドレファス・トレジャリー・セキュリティーズ・キャッシュ・マネジメントは。

米国籍の投資信託。元本を維持しつつ、高水準のインカムゲインと流動性の確保を目指す。米国政府により発行された、または元利を保証されている証券に投資する。

セキュリティーズって証券のことだよね、確か。元本を保証されている・・、つまりクーポン系?これがデリバティブ担当かな。

組み入れ3位も似た名前のDreyfus Government Cash Management(ティッカーDGCXX)が入っている。こっちはガバメントって名前に入っているから政府系か。

ドレファス・ガバメント・キャッシュ・マネージメントとは。

米国政府またはその機関または機関によって元本および利息が発行または保証されている証券に投資することにより、資本の保全および流動性の維持と一致する高レベルの収入を得る。

DVRXXが全体の5.44%、DGCXXが全体の1.85%。合計7.29%。

ファクトシートによれば、上位57.28%くらいは現物株式だった。このドレファス銘柄があとどの位組み入れられているかわからないけれど。少なくともBloombergによれば組み入れ比率でトップになる程度には組み入れられる。

見えている数字だけで考えると、SOXLは92.71~57.28%は現物株式を保有している可能性が高い。

つまり、SOXLは中身が全部デリバティブで構成されているいのではなく、6割から9割は配当を出す現物株式なので、そこから配当が出ている?

のかなぁ。

ちょっと決定打がないのだけれど、現物株式を保有しているのは確かなので、配当の原資はここかも。

ちなみに同じ半導体セクターETFの、VanEck Semiconductor ETF(ティッカーSMH)があって。ヴァンエッグ半導体ETFの分配利回りは楽天さんによれば1.01%。

SOXLが0.72%。

ん?そういうこと?SOXLがSMHの72%くらいの分配金利回り、これって保有している現物株式の比率に近い値になっているとか?

・・・。

どだろね。うーん。

最後はETFの値動きとか、SOXLとSMHともういっこ。んー。半導体を含む情報技術セクターETFのVanguard Information Technology Index Fund ETF(VGT)の3つでチャートで比較して締めようか。

よし。比較はこのETFで。

・Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Shares(ティッカーSOXL)
・VanEck Semiconductor ETF(ティッカーSMH)
・Vanguard Information Technology Index Fund ETF(VGT)

改めて補足すると、上から半導体セクター3倍ブル型ETF、半導体セクターETF、情報技術セクターETF。期間は2011年から2023年の間。

この記事で掲載しているスクリーンショット画像はSilicon Cloud Technologies社Portfolio Visualizerの画面をキャプチャしたものです。

ででん。

SOXLとSMHとVGTの比較

およ。この期間だと、VGTよりSMHの方が値動きは荒いけれどパフォーマンスは伸びているのかー。

SOXLはBestYearが231.85%とか頭おかしい。でもWorstYearが▲85.66%だから価格が9割落ちた年がある。うひゃー。(まぁ、昨年とか基準価格1桁だったシネ・・。)

目論見書の方だったかな、リスクに関する項目が数ページズラっと書かれていて、その中に指数が日に33%に下落した時、SOXLは全ての投資元本を失うって書いてあった。

おつかれさまでした。

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