株の逆張りと金、全世界株式・ゴールドアロケーションファンド。

きになる・しらべる

ゴールドがおかしな上げ相場になったのは2024年あたりかな?

界隈では「ゴールドはずっと右肩上がり(キリッ」みたいなご意見もございますが、傾斜角度がギリリと上がる何かあった感チャートに感じる違和感。

普通とは異なる事象の影。

あー、うん。どこぞの中央銀行が束で買っているという話も、地政学の問題で買われているという話も小耳にはさんでいて。

でもだから無限に上がるとか言われても、ちょっとお茶入れてキマスネーとしか感想はなく。

まさかだけれど、中央銀行がデフォルトする瞬間まで資産を保持し続けるとか考えているひとはいないと思うのだけれど。ついでに書くと、その束で買っている中央銀行が所属する国の多くが財政に問題を抱えている訳で。

うーん。

ほかの商品と同様に、大きく値を上げた商品はリスクの加重も増やしていく。

そんな中。

「あれ?もしかしてゴールドなファンドっていける?NISAキッズかもれる?

みたいな思惑ファンドがチラほらと出始めるのでした。

と。

本題の前に、小ネタをフォローしておくと。

日興アセットマネジメントさんちの、Tracers S&P500ゴールドプラスは2022年8月だったかな?運用開始なので、時期的に昨今のゴールド儲かるムーブメントに乗っかり作られたファンドではないのかなって。(このへんの周りを見ずに「いけると思ったんです」感でファンド出してくるとこはスキ。)

・・・。

今回は、りそなアセットマネジメントさんより「株の逆張りと金で挑む」ファンドが新規設定された報を見かけたので、ちょこっと調べてみるお話。

Be careful

この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)

「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。

What is a global equity and gold allocation fund?

まずはざっくりと申請書類から読み取れる情報。

全世界株式・ゴールドアロケーションファンド
  • 世界株式および金地金価格への連動を目指す上場投資信託への分散投資を行う
    • 運用にはマザーファンドを用いる
    • 全世界株式はMSCI ACWI(配当込み・円換算ベース)を参考にする
      • 各マザーファンドの組入れ比率を調整し、MSCI ACWIへ連動を目指す
      • 各マザーファンドは以下の投資対象への投資を行う
        • 国内株式(MSCI ジャパンインデックス配当込み)
        • 先進国株式・除く日本(MSCI-KOKUSAI指数・配当込み、円換算ベース)
        • 新興国株式(MSCI エマージング・マーケット指数・配当込み、円換算ベース)
    • 金への投資は金ETFを投資対象とする
  • 全世界株式および金ETFへの投資割合は、MSCI ACWIの動きに基づく定量的な手法で局地別に変更を行う
    • [局面] MSCI ACWIが直近高値から下落していく
      • 直近最高値からの下落率に応じ段階的に、全世界株式の割合を増やし金ETFの割合を減らす
      • 金ETFの収益により株式の損失を抑制、将来の上昇時における収益獲得を目指す
    • [局面] 全世界株式の投資割合を高めた後に、MSCI ACWIが最高値を更新していく
      • MSCI ACWIが直近最高値に到達した時点から経過した期間等に応じ、段階的に全世界株式の投資割合を減らし、金ETFの割合を増やす
      • 株式の収益を獲得しつつ、将来の株価下落における損失の抑制を目指す
    • 投資対象資産のポートフォリオ内の割合は、全世界株式が50%~90%、金ETFが50%~10%程度の間で調整される
  • 商品分類(型:追加型、対象地域:内外、対象資産:資産複合)
  • 属性区分(資産:その他、決算:年1回、地域:グローバル含む日本、形態:ファミリーF、為替ヘッジ:なし)
  • 信託期間は無期限、信託報酬は純資産総額に対し年率0.682%(税込み)

んー。

回りくどい表現をされているのは何で?とよくよく資料を眺めてみると。

つまりこれ、MSCI ACWI(MSCI・オールカントリー・ワールド・インデックス)に連動は目指すけれど、MSCI ACWIの銘柄に合わせないよと書いてある。

あえて独自性を出したい訳ではなく、運用面でMSCI ACWIみたいな銘柄数が多いインデックスをそのまま運用するのは大変なので、数値上の帳尻を合わせるから許してね!的な感じかな。

こう書くと、りそなアセットマネジメント最低!メンバーシップ抜けますっ!とかな展開になっちゃうけれど(いやならないけど絶対)、〇ンガード社とかでも普通に債券とかで微調整やってるので銘柄数が多いインデックスって大変なんだなーくらいの心持ちでよいという感想。

このへんイジるひとも多いけれど。

ちゃんと資料で説明し、資料通りに機能するのであれば、トワナナさんは良いと思う派。

連動を目指すと資料で公にしているということは、インデックス料も払っていることでもあり、手間を省いた分「仕組み」であったり「値動き」であったり、「費用」に反映できるのであれば。

それはファンドの価値であり、胸を張ってよいことと思う。

Contrarian strategies are more than just a pretense

長くなりそうなので戦略面はこちらで。

先の資料から戦略面を抜き出すとこんな感じ。

項目MSCI ACWIが直近高値から
下落していく局面
全世界株式の投資割合を高めた後に、
MSCI ACWIが最高値を更新していく局面
条件1.直近最高値からの下落を始めた1.全世界株式の投資割合を高めた後
2.MSCI ACWIが直近最高値に到達
戦略下落率に応じ段階的に
全世界株式の割合を増やし、
金ETFの割合を減らす。
経過した期間等に応じ段階的に
全世界株式の割合を減らし、
金ETFの割合を増やす。
意図金ETFの収益により株式の損失を抑制。
将来の上昇時における収益獲得。
株式の収益を獲得。
将来の株価下落における損失の抑制。

んー。

文章だとピンとこない。

基準は「直近最高値」で、下落を始めると段階的に株式を増やしてゴールドを売る。

基準は「直近最高値」で、上昇を始めると段階的にゴールドを増やして株式を売る。

という感じかな?

ふむー。

おもしろいネ。

この手の可変ポートフォリオだと下落局面にリスク資産を減らして、安全資産を増やすというロジックが多い気がする。

例えば株式を売って債券や現金にする。

先日の記事でもちょこっと触れた、楽天ETFラップも上記の挙動。「もーだめだーおしまいだー」って局面でリスクを落とす行動をとる。

対して、当ファンドは「もーだめだーおしまいだー」って局面でリスクを上げていく。

この下落時にあえてリスクを上げていくスタイル、公式さんが逆張り戦略と呼んでいる部分なのかな。

確かに、下落局面で株式を売って債券やゴールドを購入するだと「安くなった株式を損切して」「高い債券やゴールドを購入」という動作になるので良くない行動に思える。

対して当ファンドのロジックは、下落時に「安い株式を購入して」「高くなったゴールドを売却する」という行動になるので理に適っている。

また、上昇局面では「高くなった株式を売却して」「安いゴールドを購入する」という行動。

なるほど。

非常にわかり易く、納得味もある設計。

それとこのロジックはいわゆる事前準備型になる為、下落からの上昇であったり、上昇からの下落などの反転タイミングを逃す心配がない。

項目過去1年過去3年過去5年過去10年全期間
当ファンド17.3922.3023.4014.0311.85
MSCI ACWI5.4717.0520.7511.4110.04
リターン比較(単位はパーセント)

上記は、ファンドの年別リターンに関する2005年2月1日から2025年5月30日のバックテスト値。

全期間での差の縮まり方が気になるものの、大方よさげな数字になっている。

うーん。

ただ気がかりなのは。

ここまでの話は株式に対してゴールドが、期待通り反対の値動きをしてくれるのでれば。という前提。

当ファンドのロジックは「ゴールドが株式とは反対の値動きをする」前提で設計されているため、そこが両方上げ、両方下げ相場とぶつかると苦しい気はする。

また、先にも話題に出したように直近数年ゴールドの価格上昇は異常値であり、そこをバックテストに含めることにも危険性を感じる。

加えてこの手の新しいファンドに手を出す層というのは多くの場合、堪え性がなく、一度のマイナスで逃げ出す姿が散見されるので。

心配かなって。

ファンドの設計は面白いと思うので、相場が大きく崩れた時に真価を発揮できるよう、その日に備え長く運用されるとよいなと。そんなひとりごとで締めくくり。

(SMTAM S&P500戦略ファンドと共に世界を救ってくださいませ。)

ファンドの運用開始は8月8日。マンスリーが出たら資料にある金ETFがナニモノなのかとか、こっそり確認しようかな。

・・・。

おつかれさまでした。

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