ニッセイ・S⽶国株式500インデックスファンドは何かに似ている?

きになる・しらべる

界隈では右を向いても左を向いても金利や値上げ、ゾウゼイ・キング・キシダーの話題だったり、新NISAの話題が続いていて。

そんな変わり映えしない景色の中に、マネックス証券さんがしれっと差し込んでくる。

Direxion社のアレが取り扱い開始との報。

あー、あれでしょ?デイリー・NYSE FANG+・ブル2倍・シェアーズ(ティッカーFNGG)、それともデイリー・S&P500・ブル2倍・シェアーズ(ティッカーSPUU)?迷うよねーとか。

のんのん。

こっちが本命!

ティッカー名称補足
AAPUデイリー アップル株 ブル1.5倍 ETF
AMZUデイリー・アマゾン・ブル1.5倍・シェアーズNEW!
GGLLデイリー・グーグル・ブル1.5倍・シェアーズNEW!
MSFUデイリー・マイクロソフト・ブル1.5倍・シェアーズNEW!
GAFAM系個別ブル1.5倍シリーズ

あと昔Fで、今はMの会社がくれば全部揃う。

このシリーズの面白いところ。いまは先物ではなく現物+連動債券を使っているようで配当が出る。場合によっては本家よりも出る。

このへん、ProSharesさんちとの差別化のような気もしていて。DirexionさんちのETFは配当が結構出るので下落することも多い相場だと、ちょっとうれしい。

無論、Direxion社の公式ページにもあるいように、コア資産の置き換えには使えないし。置き換えるべきではない。(ココ重要。

1点気になるのは経費率。

ETFだからそんなに・・と、思いきやBloombergによると年の経費率が0.97%とか割とガッツリくる数字。マネックス証券の数字だと、年の経費率が5%を越えていたりする・・。流石に間違いだよね?と思いつつ、名前がちょっと違うのが気にもなる。(Bloombergを信じるか、マネックス証券を信じるか。)

・・・。

今回は、ニッセイアセットマネジメントさんが数日前に発表していた「何かを連想させ」「何かに似ているような気がする」ともっぱらトワナナさんの中で活発な議論が行われている、ニッセイ・S⽶国株式500インデックスファンドのことを調べる。

また冒頭に関係ないことを話してー!みたいな。週末なのでぐったりしたお話。たぶん。

Memo

グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20231022
基準価額:5,572円 / 前日比(円)-111円 / 前日比(%)-1.95% / 純資産総額87.79億円

項目通貨ペア価格52週範囲
ドル円USD/JPY149.8310(JPY)127.2540 – 150.1420
ビットコインBTC/USD29,985.29(USD)15,599.05 – 31,814.52
イーサリアムETH/USD1,633.88(USD)1,081.14 – 2,137.45
リップルXRP/USD0.523057(USD)0.321628 – 0.887511
ステラルーメンXLM/USD0.111528(USD)0.070841 – 0.183018
為替と通貨の一覧

※為替はそこまでご利用が無いので、暗号通貨も混ぜています。価格の下のマーカーは1年前の価格に対しての状態を色分けしています。赤いマーカーは上昇、青いマーカーは下降になります。

項目指数数値52週範囲
米国株式CRSP US Total Market Index3,024.502,647.27 – 3,321.77
S&P500S&P500 Index4,224.163,647.42 – 4,607.07
NASDAQNASDAQ Composite Index12,983.8110,207.47 – 14,446.55
英国株式FTSE 100 Index7,402.146,864.13 – 8,047.06
独国株式DAX Index14,798.4712,548.15 – 16,528.97
日本株式TOPIX Index2,255.651,862.27 – 2,438.02
主要株価指数一覧

※ETFにするとマーケットプライスになるので、指数で扱えるものは指数でメモしています。52週範囲は約1年間の値幅の範囲を表します。1年間の範囲に対して現在の価格がどの位置にいるのかなどの確認に使えます。

項目ETF価格
(USD)
52週範囲
(USD)
先進国株式
(除く米国)
Vanguard
Developed Markets Index Fund ETF
Ticker:VEA
42.1637.30 – 47.81
新興国株式Vanguard
Emerging Markets Stock Index Fund ETF
Ticker:VWO
37.9034.88 – 43.22
米国短期国債SPDR Portfolio
Short Term Treasury ETF
Ticker:SPTS
28.7028.58 – 29.44
米国中期国債SPDR Portfolio
Intermediate Term Treasury ETF
Ticker:SPTI
27.1827.01 – 29.40
米国長期国債SPDR Portfolio
Long Term Treasury ETF
Ticker:SPTL
24.6724.53 – 31.67
SPDR Gold Shares
Ticker:GLD
183.59150.57 – 191.36
コモディティiShares
S&P GSCI Commodity-Indexed Trust ETF
Ticker:GSG
22.4118.65 – 23.15
アセット別ETFの価格一覧

※こちらは情報の扱いが難しいため、数字の取り易いETFでメモしています。数字は手打ちになりますので、間違っていたらごめんなさい。参考程度に見て下さい。

Be careful

この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)

「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです

What is the Nissay S U.S. Stock 500 Index Fund?

はい。例によって例の如く。

公式プレスリリースだとあまり情報がなさそうなので、EDINETあたりから拾ってこれるかな?

んー。

・・・。

これか。

ニッセイ・S⽶国株式500インデックスファンド

・Solactive GBS United States 500 Index(配当込み・円換算ベース)に連動を目指す
・商品分類(追加型・海外・株式・インデックス型)
・属性区分(投資信託証券・決算年一回・北米・ファミリーF・為替ヘッジなし)
・信託期間は無期限、信託報酬は純資産総額に対し年率0.05775%

うーんと。

投資信託として拾える情報はこのくらい。かな。

株価指数に連動する投資信託としては極々普通のお姿・・。

あとは番外編で。

販売会社の項目見ててビビる。これ例によって御三家のSBI証券、楽天証券、マネックス証券での販売が予定されていて。

そこにニッセイアセットマネジメントさんの大株主でもある、日本生命保険相互会社さんでの販売も予定されていて。(つまり4社で売るよーって書いてある。

そこの表がこんな感じ・・。

名称資本金の額
(100万円)
事業の内容
株式会社SBI証券48,323金融商品取引法に定める
第一種金融商品取引業を営んでいます。
楽天証券株式会社19,495同上
マネックス証券株式会社12,200同上
日本生命保険相互会社1,450,000保険業法に基づき監督官庁の免許を受け、
生命保険業を営んでいます。
ニッセイ・S⽶国株式500インデックスファンドの販売会社一覧

ニッセイの親元さん資本金の額がやべえっ!!

御三家だとSBI証券、お金もってるなーって感想だったけれど。まさに桁違いの資本力だった。

そりゃあ、価格競争しかけてくるよ。

掃討戦やっても勝てそうだし。

信託報酬安ければ売れるんだー、そっかー、じゃあ下げよっかなーでも充分持ちこたえられる強靭な後ろ盾。(ニッセイさんはそんなゲスではないと思うけど。男前発言で支持者も多いし。

コワイコワイ。

What is Solactive GBS United States 500 Index?

ソラクティブ?ソルアクティブ?どっちだろ。

あまり聞かないお名前だけれど、ドイツの会社だそうで。Wikipediaによれば2007年創業のインデックス・プロバイダーとのこと。ドイツ以外にカナダと香港に支店があるみたいだから、恐らく香港の方と取引する形かな。

GBSはグローバル・ベンチマーク・システムの略で、世界の株式市場をカバーするインデックスの包括的なフレームワークの提供を目的としたもの、とのことだから。SolactiveとGBSを抜いて、United States 500 Index、米国500インデックスというお名前がファンドの本題か。

取引先にチェースとモルガンスタンレー、ゴールドマン、UBS、ヴァンエックに、グローバルXも入ってる。やり手みたいだね。

ふむふむ。

公式に資料があるかな。ええと。

・・・。

ホームページは軽くて見易い!素敵。

(ぴー)DAQとかいう、ゴテゴテしてやたら重く他社のマウント取って浮かれてるだけのぼんくらページを作っている会社も見習え。(←問題発言。

んー。

多分こんな感じかな。(原文が英語なので翻訳を間違っていたらごめんなさい。

SOLACTIVE GBS UNITED STATES 500 INDEXとは

・米国株式市場上位500社のパフォーマンスを追跡することを目的としている
・構成銘柄は時価総額でランク付けし、浮動株の時価総額によって加重される
・指数は米ドルでの価格リターンによって計算される
・リバランスは四半期毎に行う

この辺りの情報はプレスリリースや、EDINETにもあったような気がする。恐らくFactsheetの内容から持ってきているのかな。

で、こっちが公式の資料から読み取ったインデックスの構築ルールに関して。

SOLACTIVE GBS UNITED STATES 500 INDEXの構築ルール

(1)インデックス・ユニバースの条件で選別
・適格リストに定義される米国の取引所に上場していること
・米ドルで取引されていること
・普通株式か、REITであること
(2)組み入れ銘柄の決定
・ユニバース内の証券を時価総額順にランキングする
・上位425位までの証券はインデックスに採用する
・ランクが426から600位までの証券は上限500になるまでインデックスへ追加を繰り返す
(3)重みの割り当て
・各証券には浮動株の時価総額に応じた重みが割り当てられる

目に付くところだと、会社の規模や取引量とか、直近の素行に関して配慮されないんだね。

S&P Dow Jones Indexさんあたりだと、もう少し企業単位でチェックが入っているから、その辺りが差異になりそう。

あとはセクター間の比率も考慮がなさそうなので、イケイケなセクターに偏ったりしないのかな?という気もしたけれど。あれかな?500企業絶対入れるぞマンだから、件数で分散させる感じかな。

S&P500は大型株に限定しているけれど、500枠が埋まるわけだから。その理屈から行けば、時価総額上位で500枠埋めれば必然的に大型株のみになるって算段?

それと、資料に「ルールベースだよ、特別な手を入れないよ」という注意書きがわざわざあったのが、ちょっと気になったりして。やっぱりあれかな。S&P500が最後は裁量で決めるってポリシーになっていることに対するお気持ち表明だったりするのかな。はて。

そだよね、500って数字は明らかにS&P500を意識して付けてるよね、普通に考えて。

世界初のETFに採用された株価指数でもあるし。

What performance can I expect?

ほかは。えーっと、Factsheetに数字があった。

Statisticsだから統計?パフォーマンスがわかるかな。

USD30D90D180D360DYTDSince
Inception
Performance▲4.00%▲6.74%2.67%9.88%10.96%226.19%
Volatility13.81%12.08%12.18%15.97%13.57%20.12%
High3397.923539.823539.823539.823539.823750.97
Low3261.943261.943116.382857.662912.90520.31
Sharpe Ratio▲3.11▲2.480.020.300.630.09
Max. Drawdown▲4.00▲7.85▲7.85▲7.85▲7.85▲56.16
SOLACTIVE GBS UNITED STATES 500 INDEXのSTATSTICS(2023年10月20日付け)

ベンチマークにS&P500を持ってきたりしないところが、どこかのNASDAQと違って謙虚。

えーっと、30Dとかは恐らく日付け?だから、30日、90日、180日、360日とすると、1年分しかデータがないのか。せっかくなので、S&P500と比べちゃうと。

んー。

S&P Dow Jones Index公式だと9月の資料しかないから、Google先生あたりでS&P500で拾える数字を持ってくるとこうかな。30Dは1ヵ月、180Dは半年、360Dは1年と見立てた場合。

USD30D90D180D360DYTDSince
Inception
Performance▲2.29%▲2.11%11.24%10.46%2,485.64%
S&P500のPerformance(2023年10月22日付け)

割といい勝負っぽいけれど、同じじゃないというのは感じる。

組成が異なるので、それはそれで正しいのだけれど。直近1年の数字以外、もう少し長い期間の比較がしたいかも。

あ、もしかして組み入れ比率も違ったりするのかな。

・・・。

S&P500の公式ドキュメントには比率の数字がないから、ステートストリートさんちのSPDR S&P500 ETF(ティッカーSPY)から数字をひっぱってきて比較するとこう。

SOLACTIVE GBS UNITED STATES 500は2023年10月20日付けで、SPYの方が2023年10月19日付けなので、1日の分の差異は出るはず。

Solactive GBS
U.S.500の上位銘柄
比率(%)SPY(S&P500)の
上位銘柄
比率(%)
APPLE INC7.17APPLE INC7.19
MICROSOFT CORP6.70MICROSOFT CORP6.86
AMAZON.COM INC3.15AMAZON.COM INC3.25
NVIDIA CORP2.75NVIDIA CORP2.90
ALPHABET INC-CL A2.26ALPHABET INC-CL A2.28
ALPHABET INC C-SHARES1.95ALPHABET INC C-SHARES1.96
META PLATFORMS INC1.90META PLATFORMS INC1.94
TESLA INC1.63BERKSHIRE HATHAWAY1.72
ELI LILLY & CO1.38TESLA INC1.69
UNITEDHEALTH GROUP INC1.37UNITEDHEALTH GROUP INC1.37
SOLACTIVE GBS UNITED STATES 500とSPYの上位10銘柄比較

ぬ。数字のズレは置いておいても、8位から10位の銘柄に差異が出る。

銘柄の違いは、ELI LILLYとBERKSHIRE HATHAWAY。

でも・・。このクラスの規模の企業でここまで差が出るのも違和感があるようにも。

うーん。

20日は金曜日で全面安だった。という観点なら、確かにSOLACTIVE GBS UNITED STATES 500側の数字が全体的に落ちているから。それなりに説明がつく?

SPYの2023年10月19日付け保有全銘柄のリストを眺めてみたところ、ELI LILLYは11位にランクインしていて組み入れ比率が1.31%になってる。20日にBERKSHIRE HATHAWAYがずんどこ売られて、ELI LILLYがどんどこ買われれば、辻褄は合う。

・・・。

20日のBERKSHIRE HATHAWAYは0.88%の下落で、ELI LILLYは1.04%の下落。

おしい。予想と合致しなかった・・。

それでも、SOLACTIVE GBS UNITED STATES 500の上位銘柄は、S&P500と似ているという表現で差支えはなさそう。

Please don’t say it’s cheap!

思うのは、S&P500と並べて「どっち買いますか?」って言われたら。えー、S&P500でいいかな・・ってなっちゃったりしないかなって。

ニッセイアセットマネジメントさんのプレスリリースに、指数のライセンス利用料を抑えることで低コストを追求と書いていることから、Solactive GBS United States 500 Indexのライセンス利用量が安く抑えられることは想像できて。

でも。うーん。

トワナナさん的には、Solactiveさんに悪いイメージはなくて。

公式ページをみても、必要なことをわかり易く伝えようとしてくれていて。よいイメージを持った。持ったのだけれど。

うーん。

例えば。成長が期待できる指数だから、とか。ある指数と異なる値動きになる指数だから、とか。

その指数であることが理由なら「うん、わかるー」「これイイヨネ!」なのだけれど。

メジャーな指数の利用料金が高いから、似たような数字になる(と期待できる)異なる指数を用意しました的な説明に見えて。

バターの代わりにマーガリンを使うみたいな。

いや、そこは「マーガリンはトランス脂肪酸がたっぷりだからいいんだ!」ってプッシュして欲しいと思う訳で。

健康?美味しさ優先に決まってるだろ!いい加減にしろっ!!

あの説明の仕方だと、「あー、S&P500に似てるやつねー」で終わっちゃう。

・・・。

・・・。

そんなのもったいない!

そんなわけで、今回もやってまいりました。締めのチャート比較のお時間。

今回の比較はこの面子。

tickerfund nameoverview
SPYSPDR S&P500 ETFS&P500指数に連動を目指す。
米国大型株で構成された世界初のETF。
VTIVanguard
Total Stock Market
Index Fund ETF
CRSP US Total Market Indexに連動を目指す。
米国の投資可能な株式全体へ投資を行う。
STRVStrive 500 ETFSolactive GBS United States 500 Indexに連動を目指す。
米国の時価総額が高い500社でポートフォリオを構成。
チャートで比較で使用するETF一覧

STRVは運用が開始されてから日が浅いようで。2023年の1年しか期間がないけれど、SOLACTIVE GBS UNITED STATES 500 Indexの情報が少しでもあったらいいな、くらいの心持ちでSPYとVTIと3つで比較。

期間は2023年のみ、配当再投資で。

いってみヨーカドー!

ここから下に掲載しているスクリーンショット画像はSilicon Cloud Technologies社Portfolio Visualizerの画面をキャプチャしたものです。

でん。ででん。

SPYとVTIとSTRVのチャート比較

うひゃー。

何か知らんけど、僅差でSTRV勝ってるじゃないさ!!

これがライセンス料金の違いという話だとしたら、Solactiveさんもニッセイアセットマネジメントさんもスゴくない?もっと自慢すればいいのにー。

運用期間の短さを気にされているのかな。

よくよくチャートを見ると、年初はVTIがトップだったのが見て取れるから、本当に僅差だけれど。

SPYとVTIとSTRVのインカム比較

ほほう・・。

配当はこんな感じになるのかー。VTIがいちばん高くて(これはよく知られているお話)、次いでSPY、STRVは3つの中では大体17~8%くらい低い感じ。

ううーん。どこで差が付くのだろう。ポートフォリオ内の銘柄準拠だとは思うけれど。流動性が低くて素行の悪い、でも時価総額がやたら高い企業を多く抱えている、みたいな?

・・・。

ニッセイ・S⽶国株式500インデックスファンド、意外といがいとー。

おつかれさまでした。

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