GAFAMの比率が成績につながるのなら、NYSE FANG+はレバレッジNASDAQを超えられる?

きになる・しらべる

よく話題にあがるS&P500のパフォーマンスの源泉は、組み入れ上位数銘柄によってもたらされていて。その上位数銘柄を抜いたパフォーマンスは日経平均と大差ないというお話。(いまは時期的に事情が違いそうだけれど。)

つまり、その上位数銘柄。ビックテックとか、GAFAMとか呼ばれる会社の株の保有比率が高い程パフォーマンスがあがるという理屈。

NYSE FANG+ > NASDAQ100 > S&P500

ここまでは想像できる。

じゃあ、NYSE FANG+とNASDAQ100 2Xなら?

今回は、新生NYSE FANG+なら、レバレッジ2倍のNASDAQ100を上回ったりするのかなって。〇ーミネーター対〇ボコップみたいな。ジャパン的には〇ジラ対〇ヴァンゲリオンみたいな。そんな感じのお話。

Memo

グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20230521
基準価額:7,319円 / 前日比(円)-132円 / 前日比(%)-1.77% / 純資産総額100.29億円

項目通貨ペア価格52週範囲
ドル円USD/JPY137.8780(JPY)126.3920 – 151.9370
ビットコインBTC/USD26,974.80(USD)15,599.05 – 32,249.86
イーサリアムETH/USD1,819.39(USD)896.11 – 2,137.45
リップルXRP/USD0.467698(USD)0.290579 – 0.580400
ステラルーメンXLM/USD0.088491(USD)0.070841 – 0.152902
為替と通貨の一覧

※為替はそこまでご利用が無いので、暗号通貨も混ぜています。

項目指数数値52週範囲
米国株式CRSP US Total Market Index3,009.752,590.36 – 3,145.23
S&P500S&P500 Index4,191.983,491.58 – 4,325.28
NASDAQNASDAQ Composite Index12,657.9010,088.83 – 13,181.09
英国株式FTSE 100 Index7,756.876,707.62 – 8,047.06
独国株式DAX Index16,275.3811,862.84 – 16,331.94
日本株式TOPIX Index2,161.691,808.77 – 2,171.37
主要株価指数一覧

※ETFにするとマーケットプライスになるので、指数で扱えるものは指数でメモしています。

項目ETF価格
(USD)
52週範囲
(USD)
先進国株式
(除く米国)
Vanguard
Developed Markets Index Fund ETF
Ticker:VEA
46.4035.42 – 46.73
新興国株式Vanguard
Emerging Markets Stock Index Fund ETF
Ticker:VWO
39.8934.88 – 44.29
米国短期国債SPDR Portfolio
Short Term Treasury ETF
Ticker:SPTS
29.0628.63 – 29.72
米国中期国債SPDR Portfolio
Intermediate Term Treasury ETF
Ticker:SPTI
28.6727.55 – 30.10
米国長期国債SPDR Portfolio
Long Term Treasury ETF
Ticker:SPTL
29.5126.87 – 34.71
SPDR Gold Shares
Ticker:GLD
183.64150.57 – 191.36
コモディティiShares
S&P GSCI Commodity-Indexed Trust ETF
Ticker:GSG
19.2518.65 – 26.49
アセット別ETFの価格一覧

※こちらは情報の扱いが難しいため、数字の取り易いETFでメモしています。

Be careful

この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)

「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。

What are NYSE FANG+ and leveraged NASDAQ100?

ここまできちゃった方には説明が不要な気がするけれど、いちおう定義がてら書いておくと。

NYSE FANG+とレバレッジNASDAQ100ってなあに?

NYSE FANG+指数とは。コア銘柄にFAANG(旧Facebook、Apple、Amazon、Netflix、Google)と、残り5枠にTeslaと取引が活発なテクノロジー成長株で構成。全10銘柄の均等加重インデックス。

NASDAQ100指数とは。Nasdaq(証券取引所)に上場している金融企業を除く、最大100社のパフォーマンスを測定するように設計した修正時価総額加重インデックス。レバレッジNASDAQ100とは、NASDAQ100指数にレバレッジを施した金融商品。ここでは2倍のレバレッジ商品を扱う。

改めて検証内容をざっくりとまとめると。

米国のビックテック(GAFAMとかね)と呼ばれる大型企業の株の保有比率が高いほどパフォーマンスが高くなりそうという話題があったので。それならアホほどビックテックの株を保有するNYSE FANG+と、レバレッジをかけることで保有比率をギリギリと捩じ上げるレバレッジNASDAQ100と比べたらどうなのさって。

それが全部で、それだけの話。

まずは、それぞれの上位銘柄の保有比率の比較。

企業名NYSE FANG+
組み入れ比率(%)
NASDAQ100
組み入れ比率(%)
MICROSOFT CORP1012.57
APPLE INC.1012.34
AMAZON.COM INC.106.22
NVIDIA CORPORATION105.23
TESLA INC103.86
ALPHABET (A/C)107.34
META PLATFORMS INC.103.60
BROADCOM INC.2.40
PEPSICO INC.1.92
Advanced
Micro Devices
10
SNOWFLAKE10
NETFLIX10
合計10055.48
NYSE FANG+とNASDAQ100の組み入れ上位10社の組み入れ比率(2023年3月31日付け)

※NYSE FANG+側のGoogleの扱いが、ALPHABET AとALPHABET Cの区別がないので、NASDAQ100も合算として扱っています。(なので、9銘柄になっているよ。)

むむー。ちょっと本題からズレるけれど、NASDAQ100のAPPLEとMICROSOFTの保有比率やばめかも。2社だけで24.91%ということは、ポートフォリオの4分の1を占めてることになる。

危ない気がする。ううーん、これ。

・・・。

とりあえず置いておいて。全体の数字的には丁度良さげかな。

レバレッジNASDAQ100の値動きは、当日の値動きを2倍化するそうなので。単純に倍としては計算できないけれど。目安として単純に2倍にした場合、55.48 × 2 =110.96。

NYSE FANG+との差は10.96。これがレバレッジの特性と合わさってどんな結果になるか。

Non-leveraged 10 stocks v.s. leveraged 100 stocks

比較はいつものサイトだとNYSE FANG+の比較が難しそうなので、例によって投資信託で比較。最近宣伝のし過ぎ、大和さんの投資信託でラインナップ。(ブランド名のおかげで検索はし易いのだけれどネ。)

ええと・・。これとか、いいかな。

ファンド名基準価格純資産総額
(百万円)
特徴
iFreeNEXT FANG+インデックス32,22022,541NYSE FANG+指数(円ベース)に連動を目指す。
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス22,74862,280NASDAQ100指数(円ベース)に連動を目指す。
iFree S&P500インデックス22,97496,600S&P500指数(円ベース)に連動を目指す。
iFreeレバレッジFANG+10,5224,080日々の基準価格の値動きが、NYSE FANG+指数(米ドルベース)の2倍程度になることを目指す。
iFreeレバレッジNASDAQ10024,420198,287日々の基準価格の値動きが、NASDAQ100指数(米ドルベース)の2倍程度になることを目指す。
NYSE FANG+とNASDAQ100のノンレバレッジ版とレバレッジ版の比較に使うファンド一覧

基準値にS&P500インデックスをおいて、NYSE FANG+とNASDAQ100のノンレバレッジ版とレバレッジ版をそれぞれ用意。

そいえば今更気づいたのだけれど、iFreeのレバレッジ系ファンドはドルベースなんだね。ノンレバレッジ版が円ベースだから、為替の影響も大きく異なりそう。(今は円安だから、ノンレバレッジの方が有利になっているのかな?)

さて。ちょっと意外な結末が待っている比較結果。

いってみヨーカドー。

この記事で掲載しているスクリーンショット画像はマネックス証券ホームページの画面をキャプチャしたものです。

ででん。

NYSE FANG+とレバレッジNASDAQ100の比較全期間

これは全期間。

ボラが大きい黄色と紫のチャートがレバレッジをかけたファンド。その2ファンドを抑えてiFreeNEXT FANG+インデックスがトップ。運用期間が長めでもあるので少しボーナス込み。

2位はiFreeレバレッジNASDAQ100、とにかく2022年の下落が苦しそう。続いてiFree S&P500インデックス、iFreeNEXT NASDAQ100インデックス。

最下位はiFreeレバレッジFANG+で、全期間でプラス1.36%の惨状。

NYSE FANG+とレバレッジNASDAQ100の比較3年間

これが3年。

最下位のiFreeレバレッジFANG+以外は運用開始期間を含むのかな?ここでもトップは変わらずiFreeNEXT FANG+インデックス。

2位のiFreeNEXT NASDAQ100インデックスと、3位iFree S&P500インデックスは僅差。やはりNASDAQ系は大きく下落した分を戻せていない。

4位は前回2位から転落のiFreeレバレッジNASDAQ100。下落も全力全開。

NYSE FANG+とレバレッジNASDAQ100の比較1年間

そして1年。

まさかの最下位からトップを奪取、iFreeレバレッジFANG+。(全期間でプラス1.36%だけどネ・・。)

2位はiFreeNEXT FANG+インデックス。3位に食らいつくのはiFreeNEXT NASDAQ100インデックス、続けてiFree S&P500インデックス。

残る最下位はiFreeレバレッジNASDAQ100。

NYSE FANG+とレバレッジNASDAQ100の比較半年間

これが半年。

1位と2位は変わらず、iFreeレバレッジFANG+とiFreeNEXT FANG+インデックスのワンツー体制。3位にはiFreeレバレッジNASDAQ100が浮上。追撃を開始。

4位にiFreeNEXT NASDAQ100インデックス、無難にこなしていたiFree S&P500インデックスはここにきて最下位に。

NYSE FANG+とレバレッジNASDAQ100の比較1ヵ月

最後に直近1ヵ月。

順位は前回と変わらず。1位にiFreeレバレッジFANG+、2位にiFreeNEXT FANG+インデックス。3位にiFreeレバレッジNASDAQ100、4位iFreeNEXT NASDAQ100インデックス。

最下位はiFree S&P500インデックスでした。おしまい。

You can’t make money with leverage

理論値はレバレッジNASDAQ100の方がビックテック銘柄を多く抱えていたのだけれど、下落による下方向へのレバレッジ効果で値が戻せない。みたいな感じなのかな。

もちろんこの結果は、あくまでも直近の数年をみる限りは。で。

ビックテック頼りの投資をするのであれば、iFreeレバレッジNASDAQ100よりも、レバレッジなしのiFreeNEXT FANG+インデックスの方がよい数字は出るのかも。

おつかれさまでした。

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