決戦前夜、米国株式これ1本(S&P500・NYダウ・ナスダック100)は眠らない。

きになる・しらべる

いつもの価格チェックを松井証券さんでしながら、目に入った新ファンドの紹介動画。えーっと、それは本題とは違ってインベスコさんちのS&P500の均等ファンドだった。

動画を観ていて、そいえば色んなS&P500を使ったファンドがあったなーって思い出して。

ファンド検索を「S&P500」でしていたら、以前記事にもした米国株式これ1本が目に入った。

・・・。

そいえばこのファンド。

S&P500とNYダウ、NASDAQ100をETFで保有し、その保有比率を機動的に切り替え運用を行う頭の可笑しいファンド。

運用会社お得意の「過去はパフォーマンスがよかったんだ!」「過去はっ!!」という若かりし記憶を一縷の希望に開戦時期をジリジリと先延ばしにする倦怠期の夫婦みたいなアレ。うん、アレ系ファンド。

でも。

んー。

どんな運用になっているかは気になる訳で。

三井住友トラスト・アセットマネジメントさんちのiPlusシリーズとか、auアセットマネジメントさんちのauAM Quantitative-ControlレバレッジNASDAQ100とか、今どんな判断をしてどんなポートフォリオ比率なのかなーって。たまにぼやんと気になる。

・・・。

今回は、米国株式これ1本(S&P500・NYダウ・ナスダック100)のマンスリーを眺めたら、ちょっと面白いことになっていたって。たぶん、それだけの週末っぽいお話。

Memo

グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)20241006
基準価額:9,302円 / 前日比(円)-159円 / 前日比(%)-1.68% / 純資産総額147.62億円

項目通貨ペア現在価格/
前回との差異
52週範囲
ドル円USD/JPY現在148.6790(JPY)
[↑] 6.529(4.593%)
前回142.1500(JPY)
[↓] 1.658(1.152%)
現139.5780 – 161.9420
前139.5780 – 161.9420
ビットコインBTC/USD現在62,092.26(USD)
[↓] 3,427.88(5.231%)
前回65,520.14(USD)
[↑] 2,443.43(3.873%)
現26,558.32 – 73,750.07
前26,558.32 – 73,750.07
イーサリアムETH/USD現在2,429.91(USD)
[↓] 228.26(8.587%)
前回2,658.17(USD)
[↑] 106.87(4.188%)
現1,523.24 – 4,092.28
前1,523.24 – 4,092.28
リップルXRP/USD現在0.530500(USD)
[↓] 0.0888(14.338%)
前回0.619300(USD)
[↑] 0.034803(5.954%)
現0.391139 – 0.742126
前0.391139 – 0.742126
ステラルーメンXLM/USD現在0.092533(USD)
[↓] 0.008767(8.654%)
前回0.101300(USD)
[↑] 0.00431(4.443%)
現0.075918 – 0.162129
前0.075918 – 0.162129
為替と通貨の一覧

※為替はそこまでご利用が無いので、暗号通貨も混ぜています。価格の下のマーカーは1年前の価格に対しての状態を色分けしています。赤いマーカーは上昇、青いマーカーは下降になります。

項目指数現在値/
前回との差異
52週範囲
米国株式CRSP US Total
Market Index
現在4,105.26
[↑] 8.46(0.206%)
前回4,096.80
[↑] 22.64(0.555%)
現2,937.26 – 4,115.58
前2,937.26 – 4,115.58
S&P500S&P500 Index現在5,751.07
[↑] 12.9(0.224%)
前回5,738.17
[↑] 35.62(0.624%)
現4,103.78 – 5,767.37
前4,103.78 – 5,767.37
NASDAQNASDAQ
Composite Index
現在18,137.85
[↑] 18.26(0.100%)
前回18,119.59
[↑] 171.27(0.954%)
現12,543.86 – 18,671.07
前12,543.86 – 18,671.07
VIXCBOE
Volatility Index
現在19.21
[↑] 2.25(11.712%)
前回16.96
[↑] 0.81(5.015%)
現10.62 – 65.73
前10.62 – 65.73
英国株式FTSE 100 Index現在8,280.63
[↓] 40.13(0.482%)
前回8,320.76
[↑] 90.77(1.102%)
現7,279.86 – 8,474.41
前7,279.86 – 8,474.41
独国株式DAX Index現在19,120.93
[↓] 352.7(1.811%)
前回19,473.63
[↑] 753.62(4.025%)
現14,630.21 – 19,491.93
前14,630.21 – 19,491.93
印度株式NIFTY 50 Index現在25,014.60
[↓] 1,160.55(4.433%)
前回26,175.15
[↑] 384.2(1.489%)
現18,837.85 – 26,277.35
前18,837.85 – 26,277.35
日本株式TOPIX Index現在2,694.07
[↓] 46.87(1.709%)
前回2,740.94
[↑] 98.59(3.731%)
現2,196.95 – 2,946.60
前2,196.95 – 2,946.60
主要株価指数一覧

※ETFにするとマーケットプライスになるので、指数で扱えるものは指数でメモしています。52週範囲は約1年間の値幅の範囲を表します。1年間の範囲に対して現在の価格がどの位置にいるのかなどの確認に使えます。

項目ETF現在価格/
前回との差異
52週範囲
(USD)
先進国株式
(除く米国)
Vanguard
Developed Markets
Index Fund ETF
Ticker:VEA
現在52.17(USD)
[↓] 0.81(1.528%)
前回52.98(USD)
[↑] 1.03(1.982%)
現41.48 – 53.40
前41.48 – 53.40
新興国株式Vanguard
Emerging Markets
Stock Index Fund ETF
Ticker:VWO
現在49.06(USD)
[↑] 0.81(1.678%)
前回48.25(USD)
[↑] 2.96(6.535%)
現37.46 – 49.21
前37.46 – 48.60
米国短期国債SPDR Portfolio
Short Term
Treasury ETF
Ticker:SPTS
現在29.18(USD)
[↓] 0.26(0.883%)
前回29.44(USD)
[↑] 0.01(0.033%)
28.60 – 29.46
前28.58 – 29.46
米国中期国債SPDR Portfolio
Intermediate Term
Treasury ETF
Ticker:SPTI
現在28.66(USD)
[↓] 0.48(1.647%)
前回29.14(USD)
[-] 0.00(0.0%)
現27.01 – 29.28
前27.01 – 29.28
米国長期国債SPDR Portfolio
Long Term
Treasury ETF
Ticker:SPTL
現在28.36(USD)
[↓] 0.81(2.776%)
前回29.17(USD)
[↓] 0.10(0.341%)
現24.47 – 29.95
前24.47 – 29.95
米国半導体iShares
Semiconductor ETF
Ticker:SOXX
現在231.08(USD)
[↓] 1.6(0.687%)
前回232.68(USD)
[↑] 9.01(4.028%)
現144.40 – 267.24
前144.40 – 267.24
SPDR Gold Shares
Ticker:GLD
現在245.00(USD)
[↓] 0.02(0.008%)
前回245.02(USD)
[↑] 2.81(1.160%)
171.08 – 247.37
前168.30 – 247.37
コモディティiShares S&P GSCI
Commodity-Indexed
Trust ETF
Ticker:GSG
現在21.99(USD)
[↑] 0.93(4.415%)
前回21.06(USD)
[↑] 0.03(0.142%)
現19.41 – 23.08
前19.41 – 23.08
アセット別ETFの価格一覧

※こちらは情報の扱いが難しいため、数字の取り易いETFでメモしています。数字は手打ちになりますので、間違っていたらごめんなさい。参考程度に見て下さい。

Be careful

この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)

「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。

Let’s go quickly

ファンドの基本的な感想とかは以前の記事にお任せして。(予習がしたいなーという時間に余裕のある方はこちらから。忙しい―という方は読まなくてオッケー。)

マンスリーレポートを読んでいて、まず目に付いたこれ。

投資配分比率の遷移

この図はマンスリーレポートにあった投資配分比率の遷移をトワナナさんが図に起こし直したもの。(勝手にぱくると怒られそうだし・・。)

ファンドの設定が2024年の3月4日なので、3月から最新のマンスリーレポートの2024年8月30日までのポートフォリオ内の投資配分比率を表している。

3月時点では6割以上がNASDAQ100でスタートしていて、4月にNYダウへ3分の1程割り当て。その後5月、6月と徐々にS&P500の比率を上げながら、7月にはNYダウの比率を再びゼロに。

7月以降ポートフォリオは6割以上がS&P500で占める状態。

2024年の7月って何があったっけ?って記憶を巡ると。

・・・。

ネ。

ちょっと面白い。

項目当月末
(%)
前月末
(%)
前月比
(%)
【ベース配分】S&P50033.333.3+0.0
【セクターアプローチ配分】S&P50041.736.7+0.5
【セクターアプローチ配分】NYダウ00+0.0
【セクターアプローチ配分】NASDAQ00+0.0
【局地アプローチ配分】S&P50000+0.0
【局地アプローチ配分】NYダウ00+0.0
【局地アプローチ配分】NASDAQ25.030.0▲0.5
合計100.0100.00.0
米国株式これ1本の戦略投資配分(2024年8月31日付け)

これはファンドの戦略における投資配分の数値、先月と今月の比較かな?

ん?アプローチ配分ってなんだっけ?という予習が足りていない方のためにざっくり説明すると。

米国株式これ1本の戦略
  • ファンドは3つの戦略を持ち、各戦略ごとに投資を行うインデックスを決定する
  • 「ベース配分」はS&P500に投資
  • 「セクターアプローチ配分」は定量判断を行い、インデックスにおいて構成比率が高いセクターの魅力度を分析しインデックスを選定
  • 「局面アプローチ配分」は定量判断を行い、その局面において魅力度が高いインデックスを選定
  • 各戦略の比率は3分の1を中心値とするが、定性判断により「セクターアプローチ配分」および「局面アプローチ配分」の比率を±10%の範囲で調整する

つまり、S&P500を3分の1くらい固定で持って、残りの3分の2はそれぞれの戦略でS&P500かNYダウかNASDAQ100のどれかを選ぶよという作り。

だから、S&P500だけでポートフォリオが埋まることもあるし、S&P500とNYダウでポートフォリオが埋まることも、S&P500とNASDAQ100で埋まることもある。

S&P500とNYダウとNASDAQ100の3つをポートフォリオに取り込むこともあるけれど、NYダウだけ、NASDAQ100だけになったりはしない。

個人投資家が雰囲気(なぜかへんかんできない)でS&P500やNASDAQ100、NYダウを買い増すのを「なんとなくいい感じ」にルール化してくれているような戦略。

話を戻すと。

ええと・・。

セクターアプローチ配分観点で、現在はインデックスにおいて構成比率が高いセクターの魅力度はS&P500が高いと判断されている。

これを読み解くには、各インデックスのセクター構成比を引っ張ってくればわかるかな?

んー。

三井住友DSアセットマネジメントさんちで揃うと思うから。

こう?

業種S&P500
(%)
NYダウ
(%)
NASDAQ
100
(%)
ソフトウェア・サービス11.013.316.1
半導体・半導体製造装置10.723.6
テクノロジー・ハードウェア・機器8.64.311.1
メディア・娯楽7.714.1
金融サービス7.616.0
医療品・バイオテクノロジー7.09.4
資本財5.513.2
一般消費財・サービス流通・小売り5.38.26.7
ヘルスケア機器・サービス4.99.0
エネルギー3.5
消費者サービス4.4
保険3.5
銀行3.4
S&P500とNYダウとNASDAQ100の業種別投資比率(2024年8月30日付け)

赤い線を引いたセクターが3つの中で最も高い保有率を持つファンド。

S&P500はSMBC・DCインデックスファンド(S&P500)のマンスリーレポート2024年8月30日から、NYダウは三井住友・NYダウ・ジョーンズ指数オープンのマンスリーレポート2024年8月30日から。

NASDAQ100は三井住友DSアセットマネジメントさんちに見当たらず。仕方なくネットで検索したら日興アセットマネジメントさんちのインデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)が検索トップに。ということで同ファンドのマンスリーレポート2024年8月30日から。

局面アプローチ配分観点はNASDAQ100を選んでいるので、恐らくはソフトウェアか半導体・半導体製造装置あたりに加点が入っていると予想できる。

む。

しかしこうやってみると、そこはかとなく全体をカバーしているS&P500には特徴が無くも見えたり見えなかったり。

NYダウの中で金融セクターが最も高い、というのはちょっと意識から落ちていたなって感想も。保険や銀行もセクター区分上は金融セクターなので。もう少し目を粗くすればかなり高め。

S&P500はエネルギーセクターの比率が他と比べて高いものの、恐らくそれで恩恵を受けるのは10月かな・・。今大変なことになってるから。

うーん。原油価格がゴリゴリあがっていく。こうなってくるとインフレが心配で・・。この話題はここでは掘り下げないけれど。

ううーん。

もしかしたらだけれど、セクターアプローチ配分でS&P500を選んでいる理由は加算よりも減算観点で選ばれていたりするのかもって。

分散している分、大きいマイナスを引かない的な。

The time for the decisive battle approaches

色々思いを巡らせてみたものの。

実はマンスリーレポートに、ファンドマネージャーからガッツリ理由っぽいものが書いてあって。

NYダウは回復が遅い業種が足を引っ張ってる、NASDAQ100は割高なうえに材料不足で横ばいっぽい?方向性わからんち。そんな時はS&P500がいいよね!みたいな感じだった。

あー。

うーん。

安パイでS&P500を3分の1キープしているのだから、もうちょっと攻めてもよさげに思いつつ。どだろ。

今の市場を冷静に見た時に。買い時だとか、チャンスだとか、そういう発想が出てくるのってたぶん。アノマリーとか、周りの熱にあてられている状況にも思えて。

「乗り遅れるなっ!」

そんな言葉に背中を押され乗り込んだ船で、周りを見渡してみたら何が目に入ってくるだろう。

意外と言ったら失礼かも知れない。

でも。

このファンドのファンドマネージャーさんは、しっかりとリスク管理が出来てらっしゃる方なのかもって。

そんな風に思ったんだ。

あと。

ファンドマネージャーさんの感じたことや考えをしっかり伝えてくれるマンスリーレポートだったので。よいファンドだなって。

パフォーマンスに関してはまだ1年未満なので、またの機会に眺めてみよう。

・・・。

おつかれさまでした。

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