なんで掘るのよって突っ込みの言い訳から開幕すると。運用開始からモリモリ下値を掘ってるドリル型ファンドだったからで。
ぎゅいいいいん。
これはインド株に否定的なトワナナさんであっても掘っておけない、もとい、放っておけない。
あとこれ、お名前でピンとくるようにインデックスファンドだったりもする。
ファンドマネージャーが良さげにチョイスしている訳でなく、インデックスに連動を目指しているファンド。
ざっと見た感じではS&Pグローバルさんちのコのようなので、気になった次第。
・・・。
今回は、HSBCインドテック株式インデックスファンドが地中深くを目指す理由とか、掘削ドリルに関してぼやん語るかも知れないお話。
Be careful
この記事で書かれている内容はトワナナさんの感想です。間違いがないよう注意を払っておりますが、それでも事実と異なる内容が含まれているかも知れません。また、特定の商品をお勧めする意図などはありません。(詳しくは、免責事項とPrivacyPolicyを参照下さい。)
「そうなんだー」くらいの肩の力を抜いた状態で、たのしんでいただければ幸いです。
What is the HSBC India Tech Equity Index Fund?
例の如く目論見書から。運用開始は昨年末なのかな?であればマンスリーも出ているはずなので、そっちも後程。
- インドの主要なテクノロジー企業で構成される指数へ概ね連動する投資成果を目指す
- 指数にはS&P India Tech Index(円換算ベース)を採用
- 運用にはマザーファンドを用いる
- 投資対象はHSBC S&P India Tech UCITS ETF
- 商品分類(型:追加型、地域:海外、資産:株式、分類:インデックス)
- 属性区分(資産:その他、決算:年1回、地域:アジア、形態:ファミリーF、為替ヘッジ:なし)
- 信託期間は無期限、信託報酬は純資産総額に対して年率0.7765%(税込み)程度
インデックスファンドのため、投資内容に関するこれといった説明はなく。
目論見書から読み取れる範囲だと・・。
えーっと。
これ、ETFを買うだけファンドなんだ。
HSBC S&P India Tech UCITS ETFのお名前から察するに自社製かな。検索した感じだとドイツの証券取引所に上場しているみたい。
ん?
HSBCはロンドンだからユニオンジャックなのにドイツなの?
・・・。
ああ、うん。そっか。
EUつながりでドイツの証券取引所で扱っている感じなのかな。
ふむー。
あと信託報酬をみた感じでは、投資対象とする投資信託証券の費用が年0.65%(上限)となっているので。これ、殆どETF費用に見える。
受託会社も販売会社も分け前が年0.05%(税引き前)となっているし。
この方式って、自社製ETFなら経費の付け替えしているようなものだから、ちょっとアレ。
で。
このファンドってナニモノなのさといえば。HSBCのETFをマザーファンドで小分け販売するという立ち位置なのだろうなって。
国内だと大和アセットマネジメントさんとかも「一歩先行く」シリーズでやってる感じの。あのシリーズの中身はグローバルX社のETFへ投資を行う形だけれど。
グローバルX社の日本支店の出資比率を見ると、あーそゆこと・・ってわかる。
大和さん手広いからネ。
〇ンガード社みたいに国内ヘタレ撤退するくらいなら、現地法人と手を組んで足場を固めるのは全然悪くない選択だと思う。
What is the S&P India Tech Index?
インデックスのことを知りたければ公式にお伺いする。
・・・。
んー。
とりあえずS&Pグローバルさんちで資料読んでいるのだけれど。
うーん。
うーん。
これ書いても平気?
こんな〇〇ブログ読んでるひとなんて少数だからいいか。
えーっと、S&P India Tech Index(USD)の資料によると。
2019年からのパフォーマンス比較でS&P India BMI(USD)と比較して、2022年に一時的にS&P India BMI(USD)を上回ることがあっただけで、今もパフォーマンス上はS&P India Tech Index(USD)が下になってる。
S&P India BMI(USD)というのは、S&Pグローバル総合指数(BMI)の国別サブインデックスになり、インドに所在するすべての適格企業を含むインデックスだそうな。
S&Pグローバル総合指数(BMI)の方は、時価総額が1億米ドル以上、半年および1年の取引額の中央値の要件を満たした全世界の投資可能な株式が対象のインデックス。
つまり、
S&Pグローバル内製インデックス同士で比較した場合、インド全体のインデックスと、インドのテクノロジー企業を集めたインデックスの比較では、インド全体のインデックスの方がパフォーマンスでは上に見えるというお話。
・・・。
HSBCの公式サイトに書いている景気の良いチャートは、S&P India Tech Index(ユーロ建て、円換算)とNifty50 Index(現地通貨建て、円換算)の比較なので結果が違うこと自体は問題がない。
けれども。
公式のS&P India Tech Indexの資料で比較に使っているインデックスを使わず、更にユーロ建てと現地通貨建てで比較して片方を「優秀です!!」とアピールするのって。
あまりスキじゃないな。
誤差というよりも結果が反対になる場合は特に。
・・・。
えー?
それならこのインデックスはダメなインデックスなのー?と言えば。
トワナナさん的にファンドの売り方に引っ掛かりがあるだけ。大してパフォーマンスが出ていない商品をパフォーマンスがあるかのように見せている。
絶対儲かるとは発言できないルールだと伺ったけれど、儲からないものを儲かるように見せることを禁止するルールにはなってないみたいだよね。金融屋さんは。
・・・。
とりあえず業界批判はおいておいて。
公式のドキュメントを読んでいこう。(原文が英語のため、翻訳を間違えていたらごめんなさい。)
- 基礎インデックスはS&P India BMI
- S&P India BMIはS&Pグローバル総合指数(BMI)のサブセット
- 浮動調整後の時価総額が1憶米ドル以上、6ヵ月および12ヵ月間の取引額の中央値が要件を満たしている
- 加重方式は浮動株調整後時価総額、リバランスは年4回
- インデックスの対象銘柄はS&P India BMIから選出される
- 時価総額が3憶米ドル以上で、6ヵ月間の取引額の中央値が100万以上
- デジタル技術、通信、ソフトウェア関連事業から少なくとも90%(現在の構成銘柄は80%)の収益を得ている企業が対象
- 武器・大麻・石炭への一定の関与がある企業は除外される
- インデックスは以下の比率が維持される
- 最大構成銘柄の比率を15%に制限
- 他の全ての比率を10%に制限する
- 各企業の時価総額ウエイトの上限に関してもインデックスは毎日見直しが行われる
まとめるとこんな感じ?
S&P India Tech Indexの加重方式はキャップ式と書かれているけれど、銘柄はS&P India BMIから選んでくる決まり。S&P India BMIが浮動調整後時価総額による加重なので、結果としてS&P India Tech Indexは浮動調整後時価総額+キャップ方式になると思う。
また、日々のウェイト上限チェックは元の比率よりも緩めに33%とか18%とかに抑えられているので、よほど突出して時価総額が跳ねあがらない限りはそこまでキャップを気にしなくてよいのかな。
公式をみる限り現在の銘柄数は46銘柄。
時価総額のラインで切られているのかな?国の大きさ的にちょっと少ない気がする。
・・・。
インデックス自体は2018年から計算を始めたようなので、まだまだ若いインデックスで。
作りはシンプルに見せかけて、上位1位の銘柄だけ上限比率を上げている姑息なインデックスという感想。
んー。
とは言っても、NASDAQ100も上位5位まで(だっけ?)の上限比率を上げているから、そういうトレンドがあるのかも知れない。この辺りの感想は過去に散々書いたので割愛。
Digging ahead! India Tech.
あとそうだ。
マンスリーに関しても書こうと思っていたのだけれど、見たところ特に書くこともないかなって。唯一突っ込みというか何やってるの?って思ったのが、公式でNIFTY50と比較するチャートを出しておきながら、マンスリーのレポートではSENSEXが下落したーと書いていて。
違いわかってるのかな?って心配にはなった。
別にSENSEXの話題を出すのはよいんだよ。でも、公式でNIFTY50と比較しているのなら、NIFTY50がどうなったのか書かないとおかしくない?
それを言い出すと、S&P India Tech Indexの基礎インデックスであるS&P India BMIを出す方が筋ではないの?って感想にもなってしまう。
なんか危ういなって。
・・・。
ん?
それでトワナナさんだったらこのファンド買うのー?って。そっちの話を聞かせてよーって。
うーん、今投資すれば将来大きく育つかもっ!という下心でちょっとつまみたい欲はゼロではないけれど・・。
新興国の株式インデックスにおいて、情報技術や通信、ソフトウェア関連セクターは果たして強いのかな?という観点で考える必要があるのと考えていて。
米国という極端な例を持ち出し、「ほら、国が大きくなればハイテクが儲かるんだよ!」という考えは乱暴ではないかなって。実際、インド向け投資信託のセクター比率を見れば想像とは異なる点に気付くはずで。
国ごとに得意とする産業は違う。
また、米国に置き換わる覇権国と期待するのなら、「人口増」という便利な言い訳を並べる前にどうやって米国の地位を脅かすことができるのかを考えないといけなくもある。(トランピンは極端だとして、圧はかけてくる国だし。)
でも。
インドへの株式投資を考えている方なら、ベースはインドという国全体のポートフォリオで組んで。その中にコソーリとこういった特化ファンドを混ぜておくと、日々がたのしいのかなって。
そんな風には思う。
(買うのー?の質問に関しては、ネタ以外でのインド投資が長らく検討中なのでその後にネ。)
・・・。
おつかれさまでした。